キャットフードの原材料:ハトムギ(Coix barley)
ハトムギ(Coix barley)は熱帯アジア地域を原産とするイネ科ジュズダマ属の穀物で、生薬(薏苡仁)として古くから漢方や民間療法に利用されてきた歴史があります。
薏苡仁(ヨクイニン)とは、ハトムギの種皮を除いた種子から作られる生薬のことで、イボ取りとして有名ですが、ほかにも様々な薬効が確認されていることから、一般用医薬品などの市販薬としても販売されています。
また生薬のほか、ハトムギを配合した雑穀、ハトムギ茶、サプリメント、化粧品など現在も様々な身近な製品に利用されています。
ハトムギはムギという言葉が入っていますが、見た目や味、また品種的にもトウモロコシに近く、穀物の中では大きめの粒と噛み応えのある食感が特徴です。炊くと大粒のモチモチとした食感が楽しめます。
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キャットフードではグレインフリーが主流となってきていますが、国産のキャットフードではハトムギを使用したキャットフードが比較的よく見られます。
ハトムギ、薏苡仁(ヨクイニン)の栄養素と猫におけるメリット
関節痛や神経痛などの痛み緩和
ハトムギの薏苡仁(ヨクイニン)には、関節痛や筋肉痛、神経痛などの痛みを和らげる働きがあります。
ハトムギには体にたまった水分を排出する作用があるため、むくみをとったり老廃物を排出するほか、腫れや痛みをともなう関節や筋肉、神経から溜まった水分を痛みをとることで患部の痛みを緩和する効果があります。
消炎作用や水分バランスを整えて健康な皮膚に
薏苡仁(ヨクイニン)には、消炎作用や体の水分バランスを整える作用があります。
皮膚の炎症やイボに良いとされる有効な生薬なので、ハトムギを食べることで皮膚の健康維持につながる可能性があります。
利尿作用
また、ハトムギには利尿作用があります。猫は排尿量や回数が少ないため尿路結石が形成されやすく、腎臓にも負担をかけやすい傾向があります。ハトムギのような利尿作用がある食材でトイレの回数を増やすことで、猫が発症しやすい尿路結石や慢性腎臓病の予防につながるのでおすすめです。
消化器官の健康維持
ハトムギには体内の余分な水分を排出する作用があるため、胃液の濃度を薄まらずに効率的に消化が行えるようになります。
効率的に消化を行うことで胃腸の休める時間が長くなり、消化器官の健康維持につながり、また下痢の防止にも役立ちます。
ハトムギの注意点、危険性、副作用
穀物アレルギーの猫は避ける
ハトムギは穀物(イネ科植物)なので、穀物にアレルギーのある猫には与えないようにしましょう。
過剰摂取は消化不良を引き起こす
ハトムギは食物繊維が豊富で、水分を体外に排出する働きがあるため、過剰に摂取すると消化不良を引き起こしたり、便が固くなってしまって便秘を引き起こす可能性があります。与える場合は給与量やフードに含まれる割合などを確認してから与えるようにしましょう。
まとめ
- ハトムギの薏苡仁(ヨクイニン)には生薬として様々な効能がある
- 利尿作用、健康な消化器官維持、関節痛や神経痛の痛み緩和におすすめ
- 穀物なので穀物アレルギーの猫は注意
- 過剰摂取は消化不良や便秘を引き起こす可能性もある