キャットフードの果物(フルーツ)一覧。栄養素と特徴、食物繊維やビタミン、ミネラルが豊富!

キャットフード 果物

キャットフードの原材料:果物類

キャットフードにおける果物

キャットフードでは原材料に果物が配合されていることがあります。ただ基本的に果物はそこまで配合量は多くありません。

果物は必ずしも猫に必要な原材料というわけではないので果物が使用されていないキャットフードもあります。

キャットフードの果物の一覧表

果物カロリー
(100g)
豊富な栄養素
リンゴ
りんご キャットフード
54kcal ・糖質
・プロシアニジン
(リンゴポリフェノール)
・食物繊維
・ビタミンC
・リンゴ酸
・クエン酸
オレンジ
オレンジ キャットフード 猫
46kcal ・ビタミンC
・ビタミンP
(ヘスペリジン)
・クエン酸
・糖質
バナナ
86kcal ・糖質
・食物繊維
・カリウム
・ビタミンB6
・ビタミンC
・モリブデン
ナシ
キャットフード 猫 梨 ナシ 
43kcal・糖質
・カリウム
・プロテアーゼ
パイナップル
キャットフード パイナップル
51kcal ・糖質
・ビタミンC
・ビタミンB1
・マンガン
・銅
・ブロメライン
・糖質
・食物繊維
パパイヤ
キャットフード 猫 パパイヤ
38kcal ・ビタミンC
・葉酸
・パパイン
・βカロテン
パッションフルーツ
キャットフード パッションフルーツ
64kcal ・葉酸
・ビタミンC
・ナイアシン
・βカロテン
・ビタミンB6
ドリアン
キャットフード ドリアン
140kcal・ビタミンE
・ビタミンB1
・葉酸
・ビタミンC
・モリブデン
ザクロ
キャットフード ザクロ
63kcal・ビタミンC
・クエン酸
・アントシアニン
・タンニン
・エラグ酸
アプリコット
キャットフード アプリコット アンズ 猫
37kcal・ビタミンC
・βカロテン
・カリウム
クランベリー
クランベリー キャットフード
46kcal ・キナ酸
・アントシアニン
・食物繊維
・ビタミンE
・ビタミンC
カウベリー
キャットフード カウベリー
-・プロアントシアニジン
・レスベラトール
・ペクチン
・ビタミンC
ラズベリー
キャットフード ラズベリー
41kcal ・ビタミンC
・食物繊維
・ビタミンE
・銅
マルベリー
桑の実
43kcal・アントシアニン
・シアニジン
・ビタミンC
・ビタミンE
ブルーベリー
ブルーベリー キャットフード
49kcal ・アントシアニン
・シアニジン
・ビタミンE
・ビタミンC
・食物繊維
イチゴ
キャットフード いちご ストロベリー
34kcal ・アントシアニン
・葉酸
・ビタミンC
・モリブデン
・糖質
ビワ40kcal ・βカロテン
・ポリフェノール
・糖質
キウイ53kcal ・ビタミンC
・ビタミンE
・アクチニジン
・食物繊維
・糖質
・カリウム
・銅
40kcal ・ビタミンE
・ビタミンC
・食物繊維
・糖質
アボカド
アボカド キャットフード
187kcal・オレイン酸
・食物繊維
・ビタミンE
・葉酸
・パントテン酸

キャットフードにはリンゴ、ベリー類(クランベリー・ビルベリー・ブルーベリー・マルベリーなどが使われることが多い印象です。

ちなみにアボカドは一見野菜類に入りそうですが、実は果物に分類されます。

リンゴ

りんご キャットフード

リンゴには、水溶性食物繊維ペクチンやリンゴポリフェノール、ビタミンCや有機酸(クエン酸、リンゴ酸等)、カリウムなど腸内環境を整える成分や生活習慣病対策に役立つ抗酸化物質、皮膚や被毛を健康に保つ様々な成分が含まれています。

キャットフードではリンゴは割とメジャーに使用される果物の一つです。以下のようにメインとして配合されることもあれば他のフルーツと一緒に少量ずつ配合されることも。

  • シシアキャットフード アップル
  • ナチュラル&デリシャス イノシシ&アップル
りんご キャットフード

キャットフードのリンゴ。栄養素と特徴、ポリフェノールや単糖について解説

2019年10月21日

クランベリー

クランベリー キャットフード

クランベリーには尿路の健康を保つ成分が多く含まれています。

体内で安息香酸に変わる「キナ酸」、アントシアニンなどの抗酸化物質、アルブチンなどが豊富に含まれています。キナ酸は利尿作用や殺菌作用があり、pHを酸性に傾けるpHコントロールにも役立つことから、尿路系の病気予防に効果的とされています。

キャットフードはもちろん、サプリメントなどでも注目されています。クランベリーについては下の記事で詳しく紹介しているので、興味がある方はご覧ください。

クランベリー キャットフード

キャットフードのクランベリー。キナ酸やプロアントシアニジンの尿路結石への効果と働き

2019年8月22日

ブルーベリー

ブルーベリー キャットフード

ブルーベリーには食物繊維、ビタミンEやビタミンC、アントシアニン等の抗酸化物質が豊富に含まれています。

「ブルーベリーは目に良い」と言われますが、視力を回復するなどの医学的な根拠はなく、猫の目を良くするために与えても効果が期待できるかどうかはわかりません。

ただブルーベリーに含まれるアントシアニンはロドプシンという光を取り込む感光色素の合成に関わるため、猫の視覚を正常に保つ作用はあります。

ブルーベリーをおしているキャットフードでは以下のような商品があります。またこの他にも原材料に少量配合されているキャットフードも多くあります。

  • ファーストメイト キャットフード チキン ウィズ ブルーベリー
  • ナチュラル&デリシャス キャット ラム&ブルーベリー
ブルーベリー キャットフード

猫にブルーベリーは与えてOK!木や葉は食べると危険?アントシアニンの目への効果を解説

2019年10月28日

オレンジ

オレンジ キャットフード 猫

オレンジにはビタミンCやビタミンP(ヘスペリジン)が豊富に含まれています。

ビタミンP(ヘスペリジン)はあまり聞き慣れないかもしれませんが、ビタミンCと相性がよく、毛細血管を強化したり血液の巡りを助けたりする働きがあります。

またヘスペリジンは歯周病対策や歯茎の健康を維持するための有効成分としてもオーラルケア商品に使用されることもあります。

オレンジは猫にNGというイメージがありますが、猫にとって有害なのは皮に多く含まれる「リモネン」という成分なので、リモネンが含まれなければ中毒の心配はありません。

  • ナチュラル&デリシャス キャットフードフィッシュ&オレンジ
オレンジ キャットフード 猫

キャットフードのオレンジ。栄養素や特徴、抗酸化物質ビタミンPの効果と有害物質リモネンの中毒症状

2019年10月23日

バナナ

バナナは非常に高栄養で腹持ちの良い食材です。食物繊維や糖質、ビタミンB6、ビタミンC、カリウム、モリブデンなども豊富に含まれます。

またバナナは糖質が他の果物より高いので上の注意点でお話したグルコース(ブドウ糖)やフルクトース(果糖)、ショ糖(砂糖の主成分)などの単糖類も豊富に含まれています。

バナナを使用したキャットフードはあまり多くありませんが、フリーズドライにした猫のためのおやつ用バナナや下記のようなキャットフードにはバナナが少量使用されています。

  • モグニャンキャットフード
  • オーブンベイクド シニア&体重管理用 チキン味

猫にバナナはOK?栄養素と与え方、与える時の注意点を解説。

2018年7月2日

アボカド

アボカド キャットフード

アボカドは森のバターと言われるほどの高栄養な果物です。葉酸、ナイアシン、カリウムなど様々な栄養素が豊富に含まれていますが、アボカドが他の果物と違うのは、必須脂肪酸が豊富で水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の両方をバランス良く摂取できるところです。

アボカドには有害物質「ペルシン」が含まれているため、猫に与えてはいけない食べ物とされていますが、アボカドをメインに使用しているアボ・ダームのキャットフードでは、犬猫に対するアボカドの中毒報告はないと記載されています。

  • アボ・ダーム
アボカド キャットフード

キャットフードのアボカド。栄養素や注意点、ペルシンによる中毒の危険は?

2019年10月10日

果物(フルーツ)の栄養の傾向

フルーツの主な栄養

全体的に果物(フルーツ)には次のような成分が多く含まれています。

  • 水分
  • 糖類
  • 食物繊維
  • ビタミン

果物で最も多い成分は水分で、この点はどの果物にも共通しています。ただドライフードとして加工される場合、乾燥させられるので水分はほとんどなくなり代わりに他の栄養成分が凝縮されます。

フルクトース(果糖)単糖類が多い

果物にはグルコースやフルクトース(果糖)という単糖が多く含まれている傾向にあります。

グルコースは急激な血糖値上昇の原因になり、フルクトースは猫の腎臓に負担をかける可能性があるため多量摂取は避けた方がいいと言われています。

ただキャットフードでは果物の配合は少量であることがほとんどなので、そこまで神経質になる必要はないかと思います。

水溶性食物繊維が豊富

果物には食物繊維(ペクチン)が豊富に含まれています。ペクチンは腸内の善玉菌を増やす助けになって腸内環境を整えるため、便秘の改善や免疫機能を正常に保つ働きがあります。

ビタミン、ミネラルが豊富

果物ではビタミンCやカリウムが豊富です。

ビタミンCは猫が体内で作り出せるので必須ではありませんが、骨や腱などのコラーゲン生成に必要な成分で血管を丈夫に保つためにも大切な成分です。

またカリウムはナトリウムと一緒に細胞内の反応や浸透圧の調節、神経伝達や心臓機能の調節などの機能に関わっている成分です。

そのままではNGな果物も多い

中には、生のままでは猫に与えてはいけないと言われる果物もありますが、キャットフードに配合される場合、猫が安全に食べられるよう有害物質が含まれないよう加工されるので、基本的に問題なく与えることができます。

キャットフードの果物まとめ

猫田

今回はキャットフードの果物についてまとめてきました。簡単に復習しましょう。

  • キャットフードでは少量の配合がほとんど
  • 果物にはビタミンや水溶性食物繊維が豊富
  • 果物には糖質(単糖)が豊富
  • 果物の摂取しすぎには注意
鈴木さん
果物には水溶性食物繊維やビタミンなどが豊富に含まれていますが、猫の血糖値や腎臓負担が心配な単糖も多く含まれているんですね。
猫田
はい。キャットフードであれば配合量などはある程度考えられていると思いますが、おやつや生で果物を与えている方は与える量や頻度を考慮した食材ですね。

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一般社団法人ペットフード協会ペットフード販売士、キャットフード勉強会ディレクターとして、キャットフードに関する情報を提供しています。また、日本化粧品検定協会のコスメコンシェルジュ資格を有し、ペットフードだけでなく化粧品にも精通しています。販売時に必要な知識となる薬機法などについてもご紹介ができます。 日本化粧品検定協会会員。