キャットフードの原材料:マルベリー(クワノミ)
マルベリーは桑の実
マルベリーは、クワ科クワ属の木になる果実で、日本では桑の実(クワノミ)と呼ばれています。クワは昔から葉がカイコの餌として利用されてきました。マルベリーも古代から食されてきた果物で、ギリシャ神話などにも登場しています。現代も庭などでも簡単に栽培することができる身近な果物として親しまれています。
実は白から赤、赤から黒っぽい紫色に熟していきます。黒々とした実が酸味と甘味の両方が感じられるが熟し切った実です。
写真の右の方にある赤い実はまだ白っぽい色が残っているため若い実です。真ん中の真っ赤な実は一見熟しているように見えますが、まだ熟し切っておらず食べると酸味が強いです。
マルベリーの栄養素
アントシアニン等の抗酸化物質が豊富
マルベリーには、赤や紫っぽい色の色素となるアントシアニンが豊富に含まれています。これはブルーベリーなど他の鮮やかなベリーにも豊富に含まれる成分で、ポリフェノールの一種として注目されています。
アントシアニンの中でもマルベリーには「シアニジン」という抗酸化力の強い成分が豊富に含まれています。
また同じく強い抗酸化力をもつビタミンEも豊富に含まれているので、マルベリーは抗酸化物質から得られる様々な効果が期待できます。
マルベリー栄養素 (米国農務省国立栄養データベース) | ||
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タンパク質 | 1.44g | |
脂質 | 0.39g | |
炭水化物 | 総量 | 9.8g |
食物繊維 | 1.7g | |
灰分 | 0.69g | |
ビタミン | ビタミンE | 0.87mg |
ビタミンC | 36.4mg | |
カロリー | 100g | 43kcal |
マルベリーをキャットフードにつかうメリット
視覚の健康維持
ブルーベリーにも多く含まれるアントシアニンには、視覚に影響する作用が多く猫の視覚を正常に保つために働きます。
アントシアニンには目から光を取り込む「ロドプシン」の合成を助ける作用があり、アントシアニンを積極的に摂取することでロドプシンが増え、光を取り入れやすくなります。猫は特に夜に目が効くの動物なので、夜に光を最大限に取り込み物を見るためにもロドプシンは重要な役割を果たします。
細菌の粘膜付着を抑制する
また、アントシアニンには、細菌の粘膜付着を抑制する作用があり、細菌感染が原因の膀胱炎や尿路結石の予防に役立ちます。
細胞老化、生活習慣病の予防
またマルベリーには細胞の老化を防いだり生活習慣病を予防する効果が期待されています。体内で活性酸素が増えると細胞は酸化し劣化していきますが、抗酸化物質は活性酸素を抑えて細胞の老化を防ぐ作用があります。
またマルベリーは生活習慣病予防にも良いとされていて、動脈硬化や糖尿病、肥満、高血圧にも効果的と言われています。
猫にマルベリーをそのまま与える場合
与えてもOK
猫にマルベリー(クワノミ)をそのまま与えても問題ありません。庭に桑の木が植えている家庭では、すでに食べているかもしれません。
マルベリーは実も猫が食べやすいサイズですし葉を食べても問題ありません。ただマルベリーは他の果物同様、炭水化物(糖質と食物繊維)が多いので、与えすぎには注意しましょう。
キャットフードのマルベリーまとめ
今回はキャットフードの原材料マルベリーについてまとめてきました。簡単に復習しましょう。
- 抗酸化物質が豊富
- 視覚を正常に保つ
- 細胞劣化や生活習慣病の予防に効果的
- マルベリーは実も葉も安全