オーガニックキャットフードの認証基準と各国の認証機関について

ペットフードのオーガニック認証機関

オーガニックキャットフードのランキングを作成するにあたって、オーガニックキャットフードが受けた認証について調べたのですが、認証基準や内容が英語の原文と日本語への訳し方で違っていたり、%も間違えられていたりということがありました。

そこで今回はオーガニック認証機関についてと、認証基準、マークの使用には何%以上の割合が必要なのかなどを解説していきたいと思います。

紹介するオーガニック認証機関一覧
  • USDA(アメリカ)
  • COR(カナダ)
  • KRAV(スウェーデン)
  • Debio(ノルウェー)
  • SKAL(オランダ)
  • ACO(オーストラリア)
  • demeter(ドイツ)
  • CCPB(イタリア)
  • IFOAM(国際有機農業運動連盟)

オーガニック認証機関:USDA(アメリカ)

USDAとは

USDA(United States Department of Agriculture)は、アメリカの代表的なオーガニック認証機関で、アメリカ産のオーガニックキャットフードの多くはこの認証を受けています。

オーガニック認証基準

USDAでは75%でオーガニックの原材料をつかったキャットフードと言うことができますが、「オーガニックキャットフード」と表示するには、オーガニック95%以上の認証を受ける必要があります。

そのためUSDAで認証を受けたオーガニックキャットフードは95%以上だということになります。

USDAの認証を受けているキャットフード例

  • オーガニクス
  • ギャザー
  • テンダー&トゥルー

オーガニック認証機関:COR(カナダ)

CORとは

COR(Canada Organic Regime)は、カナダのオーガニック認証機関で、ラベル(マーク)にはカナダの国旗と同じメープルリーフが描かれています。

オーガニック認証基準

この有機ロゴを使用するには、オーガニックの成分が95%以上である必要があるため、キャットフードにこのロゴが表示されている場合、95%以上がオーガニックだという証明になります。

CORの認証を受けているキャットフード例

  • ギャザー 

オーガニック認証機関:KRAV(スウェーデン)

KRAVとは

KRAVはスウェーデンのオーガニック認証機関です。KRAVは1985年に設立され現在は27の団体が加盟する社団法人です。

オーガニック認証基準

認証基準は95%以上で、95%を下回った場合、オーガニックキャットフードということはできませんし、ロゴを使用することもできません。

KRAVの認証を受けているキャットフード例

  • ヤラー

オーガニック認証機関:Debio(ノルウェー)

Debioとは

Debioはノルウェーのオーガニック認証機関です。有機農業や魚の有機養殖などに基準を設け、キャットフードに含まれる魚のオーガニック認証も行うことができます。

オーガニック認証基準

Debioもまたオーガニック認証の基準は95%以上です。

Debioの認証を受けているキャットフード

  • ヤラー
  • フォルツァ10 

オーガニック認証機関:SKAL(オランダ)

SKALとは

SKALはオランダにあるNPO法人のオーガニック団体、小さな星が印象的なEKOマークが認証のロゴマークとなっています。

オーガニック認証基準

SKALにはSKALマークとEKOマークの二つはありますが、SKALマークは70%以上、EKOマークは90%以上のオーガニック認証が必要になるマークです。

SKALの認証を受けているキャットフード

  • ヤラー

オーガニック認証機関:ACO(オーストラリア)

ACOとは

ACO(Australia Certificate Organic)とはオーストラリアのオーガニック認証機関です。ACOはオーストラリア政府検疫検査局のため、オーストラリアの中で最大のオーガニック認証機関となっています。

オーガニック認証基準

ACOのマークを使用できるのは95%以上です。70%で95%未満だった場合は、マーク使用やオーガニックキャットフードと表示することができません。

ACOの認証を受けているキャットフード

  • アーガイルディッシュ

オーガニック認証機関:demeter(ドイツ)

demeterとは

デメターは最もペットフードに関する基準が厳しいとされているドイツにあるオーガニック認証機関です。デメターはオーガニック認証に関しても厳しい認証基準が設けられており、信頼性も高いオーガニック認証機関として有名です。

オーガニック認証基準

デメターのオーガニック認証の基準も95%以上となっています。95%以上でなければデメターの認証マークを使用することができません。

demeterの認証を受けているキャットフード

  • デフ

オーガニック認証機関:CCPB(イタリア)

CCPBとは

CCPBはイタリアの農業食料森林省などにも認可される信頼性の高いオーガニック認証機関で、IFOAM(国際農業運動連盟)にも認定されています。

オーガニック認証基準

CCPBもロゴマークの使用やオーガニックキャットフードと名乗るには95%以上の認証が必要になります。

CCPBの認証を受けているキャットフード

  • フォルツァ10

オーガニック認証機関まとめ

鈴木さん
キャットフードが受けているオーガニック認証は、やはりペットフードの規制が厳しい欧米の認証機関が多いですね。
猫田

ヨーロッパやアメリカ、カナダなどオーガニック認証機関によって認証基準や審査の仕方は変わってくると思いますが、基準の値は95%以上というところが多く、大きな違いはありませんでした。

ただオーガニックキャットフードを選ぶ時には、オーガニックンキャットフードなのか、またはオーガニックの原材料を使用したキャットフードなのかを見極めることが必要だと思います。

鈴木さん
一部の原材料がオーガニックでも、他の原材料がオーガニックでなければ、あまり意味がないですよね…。
猫田
そのためオーガニックキャットフードを選ぶ時には、日本語訳が間違えている可能性もあるので、オーガニック認証の証明であるロゴマークの有無はしっかり確認しておいた方がいいでしょう。

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一般社団法人ペットフード協会ペットフード販売士、キャットフード勉強会ディレクターとして、キャットフードに関する情報を提供しています。また、日本化粧品検定協会のコスメコンシェルジュ資格を有し、ペットフードだけでなく化粧品にも精通しています。販売時に必要な知識となる薬機法などについてもご紹介ができます。 日本化粧品検定協会会員。