キャットフードの原材料:椎茸(Shiitake Mushroom)
シイタケ(Shiitake Mushroom)は、中国や日本が原産の、大きくて肉厚なカサと豊富な旨味成分をもつ人気の大型キノコです。
シイタケは日本人にとって身近な食材であり、和食ではお鍋や煮物料理、そのまま焼いてバター醤油でおつまみにしたり、中華料理ではスープやあんかけ、中華炒めなどで定番の食材となっています。
また、シイタケには旨味成分や香りの他、抗がん作用などの効果やメリットが期待できる一方、シイタケ皮膚炎と呼ばれるアレルギーを引き起こす可能性が懸念されています。
しいたけの栄養素と猫におけるメリット
成分 | タンパク質 | 3g | |
脂質 | 0.4g | ||
炭水化物 | 4.9g | ||
食物繊維 | 3.5g | ||
ビタミン | ビタミンD | 2.1μg | |
ナイアシン | 3.8mg | ||
18kcal |
しいたけには特に旨味成分「グアニル酸」が豊富
キノコには旨味成分が多く含まれていますが、しいたけはきのこの中でもグアニル酸という旨味成分が特に多く含まれています。
旨味成分は組み合わさることで相乗効果で美味しさがアップします。グルタミン酸やイノシン酸は比較的多くの食材に含まれていますが、グアニル酸はキノコ類以外では少ないため、シイタケなどのキノコ類が加わることで、さらに美味しさをUPさせることができる可能性があります。
特に乾物にした干し椎茸やシイタケパウダーは海外からの人気も高く、手軽に旨味を増強させることができるアイテムとして注目されています。
猫と人の味の感じ方は同じではないので、猫がシイタケの旨味を感じられるかは定かではありませんが、猫がアミノ酸の感受性が強いので人より敏感に旨味成分のアミノ酸を感じられるかもしれません。
しいたけのレンチナンの免疫細胞を活性化させる作用
しいたけのβグルカン(多糖体)に含まれる「レンチナン」には免疫細胞を活性化させる作用があり、悪性腫瘍治療の抗腫瘍剤として利用されています。
レンチナンは直接的にがん細胞の働きや増殖を抑制するのではなく、キラーT細胞、マクロファージ、NK(ナチュラルキラー)細胞などの働きを活性化させることで、抗がん剤などで低下した免疫力を補います。これにより、癌患者の生存期間の延長や免疫力低下の抑制が報告されています。
免疫細胞の活性化させるので、がんであるかないかに関わらず、シイタケを食べることで病気や侵入してきた細菌への抵抗力を高め、健康維持に役立ちます。
しいたけの注意点。シイタケ皮膚炎とは?
シイタケは洗って加熱して与える
シイタケをおやつや手作り食で与えたい場合は、必ず加熱して与えるようにしてください。生のシイタケをたくさん与えると、分解ができず消化不良になる可能性があります。
シイタケ皮膚炎
シイタケ皮膚炎は、シイタケの摂取によってかゆみや発疹などがあらわれるアレルギー性皮膚炎で、生の椎茸や加熱が不十分な半生のシイタケの摂取による発症報告が多く聞かれます。
猫の場合、シイタケが原因で皮膚炎を発症する個体がどの程度いるのか予想はできませんが、シイタケにアレルギー反応が出る猫もいるかもしれません。
まとめ
- シイタケには、βグルカン、食物繊維が豊富
- 旨味成分のグアニル酸が豊富
- レンナチンによる免疫細胞の活性化作用