キャットフードの増粘安定剤:カルボキシメチルセルロース(carboxymethyl cellulose)
カルボキシメチルセルロース(CMC)は、セルロールを原料に合成された増粘安定剤で「セルロースガム」とも呼ばれます。
とろみや粘り気を出す目的で、グミやアイスクリーム、ヨーグルト、調味料、固形スープの素、ワインなど様々な食品に使用されています。
セルロースは植物細胞の細胞壁や繊維を構成する主成分であり、地球上で最も多く存在する物質ですが、化学反応によって生成されるため、合成添加物として食品添加物では指定添加物リストに登録されています。
キャットフードではウェットフードやジャーキー、サプリメントなどに使用されています。
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カルボキシメチルセルロースの種類
- カルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC-Na)
- カルボキシメチルセルロースカルシウム(CMC-Ca)
カルボキシメチルセルロースには、ナトリウムとカルシウムがつく2種類がありますが、キャットフードではカルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC-Na)が利用されています。
猫におけるメチルセルロースの危険性や注意点、副作用は?
毒性やアレルギー性はないが、肥満を誘発する可能性
メチルセルロース(CMC)による神経毒性やアレルギー性、催奇形性などの作用は認められませんでした。このため、メチルセルロースは基本的に危険性や毒性はないと判断されています。
しかし、メチルセルロースの毒性作用がないことを示した研究によって、CMCを注入されたゼブラフィッシュ胚において、脂質蓄積が用量依存的に増加していることが判明しました。今回の研究は高濃度の魚の胚への注入ということで、猫の経口摂取においては実際のところどうかはわかりませんが、メチルセルロースによって肥満を誘発する可能性が確認されています。
まとめ
- メチルセルロースはセルロースを合成した合成増粘安定剤
- ウェットフードやジャーキー、サプリメントなどドライフード以外の猫用製品に使用される
- 毒性やアレルギー性は確認されていない
- 肥満を誘発する可能性が報告されている