キャットフードの増粘安定剤・増粘多糖類とは?種類と安全性

増粘剤 キャットフード

キャットフードの増粘安定剤

増粘安定剤とは

増粘安定剤はキャットフードにとろみや粘りを付ける目的で加えられる添加物で、基本的に水分量が多いものに使用されます。

このためキャットフードでも水分量の多いウェットフード、セミウェットフードに使用されることが多く、ドライフードのような水分量が低く粘りやとろみを出す必要のないフードにはほとんど使用されません。

増粘剤、安定剤、ゲル化剤などがある

用途によって同じ増粘安定剤でも、粘りやとろみをつける「増粘剤」、形が崩れないよう接着する「安定剤」、ゲル化する「ゲル化剤」と呼ばれます。

増粘安定剤の種類

加工でんぷん

加工でんぷんは、植物由来の澱粉を加工して作られる添加物です。

基本的に安全とされていますが、一部の加工でんぷんには発がん性の恐れがあるとされています。加工でんぷんという表記だけでは種類が特定できないため、避けたい添加物の一つです。

加工でんぷん キャットフード

キャットフードの加工でんぷん。働きと発がん性、避けたい種類を解説

2020年4月7日

ペクチン

ペクチンとは果物の皮などに多く含まれている糖類で、水溶性食物繊維としても利用されます。ゲル化させる作用があるため増粘多糖類の中でもゲル化剤に分類されます。

天然由来の既存添加物に登録されていますが、果皮からとれるため、農薬の残留が懸念される場合もあります。

グアーガム

グアーガムとは、グアーという豆からとれる天然由来の増粘剤です。増粘剤、安定剤、ゲル化剤どの用途にも使われていて、水溶性食物繊維としても活躍します。

グアーガムは増粘剤としての利用のほかに、血糖値上昇の抑制、コレステロールを低下、便通改善などの効果も期待されています。

キサンタンガム

キサンタンガムは、でんぷんを細菌によって発酵させてつくられる天然由来の増粘剤です。とろみや粘性を出す増粘剤として利用されることが多く、水を混合すると粘性を発揮します。

ただキサンタンガムは難消化性の性質を持つため食べすぎると下痢や軟便の症状が出ることがあります。

カラギーナン

カラーギナン(カラギナン)は、紅藻類からとれる天然由来の増粘剤です。ゲル化剤、増粘剤、また食物繊維としてもよく用いられます。

げっ歯類(ネズミやモルモット)の動物に対しては、炎症や発がん性があると報告されていますが、人や他の動物に対しての毒性はないとの見解が有力視されています。

カルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC-Na)

カルボキシメチルセルロースナトリウムは、パルプに化学物質を混ぜてつくられる水溶性のセルロース誘導体です。

指定添加物(合成添加物)に登録されていますが、毒性はなく安全性が高いものとして増粘剤、安定剤、乳化剤など食品から医薬品まで様々な用途に利用されています。

プロピレングリコール※

プロピレングリコールは、猫が溶血性貧血を引き起こすため、キャットフードで使用禁止になっている添加物です。

ただドッグフードへの使用は禁止されていないので、犬と猫の両方を飼われている家庭では、猫が誤って口する可能性があるので、ドッグフードにプロピレングリコールが含まれていないか注意しましょう。

プロピレングリコール キャットフード

キャットフードのPG(プロピレングリコール)は使用禁止。犬猫飼育者は要注意

2020年4月13日

増粘多糖類とは

複数の水溶性の糖類

増粘多糖類とは、複数の糖で構成されている水溶性の糖類です。

水溶性の多糖類には、上記で紹介したペクチン、カラーギナン、キサンタンガム、グアーガム、カルボキシメチルセルロースなども含まれます。

添加物が特定できない

基本的に安全なものになりますが、どのような種類の添加物をいくつ使用しているか特定できないことについては懸念点になります。中には増粘多糖類とした上で()に具体的な物質名を表記しているメーカーもあります。

まとめ

  • 増粘安定剤はとろみや粘りをつける
  • ウェット・セミウェットによく使用される
  • 安全な添加物が多いが一部発がん性がある種類も
  • 増粘多糖類は物質名が特定できない

ABOUTこの記事をかいた人

【監修・執筆】鈴木利奈

一般社団法人ペットフード協会ペットフード販売士、キャットフード勉強会ディレクターとして、キャットフードに関する情報を提供しています。また、日本化粧品検定協会のコスメコンシェルジュ資格を有し、ペットフードだけでなく化粧品にも精通しています。販売時に必要な知識となる薬機法などについてもご紹介ができます。 日本化粧品検定協会会員。