猫の慢性腎不全について
猫の慢性腎不全とは
慢性腎不全とは、腎臓のネフロンという組織が少しずつ壊れていくことで腎臓の機能が徐々にゆっくりと低下していく病気です。
猫は年をとると慢性腎不全になるリスクが高くなり、高齢期に入ると1/3の猫が慢性腎不全を患っていると言われています。猫がなりやすい下部尿路の疾患を患ったことがある猫や、感染症などの経験がある猫も慢性腎不全になりやすいと言われています。
急性腎不全と違って、治療を行っても回復が見込めないため完治させることができない病気です。
猫の慢性腎不全の症状
- 多飲多尿
- 食欲不振
- 体重減少
- 下痢
- 嘔吐
- 便秘etc…
猫の慢性腎不全の治療
猫の慢性腎不全の治療は、投薬や食事療法がメインとなります。
投薬は腎機能が正常に機能しないことによって出ている症状を和らげたり、症状の回復、軽減を目的に行われます。
また食事療法では腎臓になるべく負担をかけないような成分配合のキャットフードを与えて病気の進行を食い止めます。
慢性腎不全の猫用のキャットフードの特徴と傾向
腎臓病猫用の「療法食」
まず愛猫が慢性腎臓病だとわかったら、腎臓病猫向けの「療法食」を探します。通常のキャットフードの場合、腎臓病には逆効果になってしまうこともあります。
療法食は各メーカー猫がかかりやすい病気別にわけられつくられています。探せば腎不全の猫用のフードがあるはずですので、ぜひ探してみてください。
特定の成分が制限される
- タンパク質
- リン
- ナトリウム
慢性腎不全の療法食の特徴として上記の三つの成分を制限したキャットフードが一般的です。健康な猫の場合、タンパク質量が多いキャットフードをおすすめしていますが、腎臓病の猫の場合には、タンパク質量をある程度制限しつつリンとナトリウムの摂取も制限し、腎臓の負担を軽減しつつ回復を目指します。
エネルギー源の脂肪分は多め
猫にとってエネルギー源となるタンパク質を制限していますが、その分、最も効率良くエネルギーにかえられる脂肪分は、低タンパク質なキャットフードの割には多めの配合になっていることが多いです。
猫が腎不全になった時まとめ
以上、猫が腎不全になった時のキャットフード選びについて解説してきました。
腎不全にならないのが最も良いですが、発症率の高い慢性腎不全ですからいざという時すぐに療法食を探せるようにしておくといいかと思います。