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キャットフードの原材料:キクラゲ(cloud ear、wood ear mushro、Jew’s Ear Fungus)
キクラゲ(木耳)は、キクラゲ目キクラゲ科キクラゲ属のキノコで、食感や見た目が似ていることから木に生えるクラゲという意味でキクラゲと呼ばれるようになりました。
主にアジアで食されていて、炒め物やスープなど中華料理、また漢方や薬膳料理などにも使用されています。キクラゲ自体には味やニオイがほとんどないため、他の食材の味や風味を邪魔することなくコリコリとした食感と弾力のある歯応えが楽しめます。
ちなみにシロキクラゲ(白木耳)はシロキクラゲ科シロキクラゲ属なので厳密には種類が異なりますが、食品では食用キクラゲ類を総称してキクラゲと呼んでいるので、白色も茶色もキクラゲとして考えて問題ありません。
キャットフードや猫用サプリメントでもキクラゲを推した製品がいくつか販売されています。
- 和漢みらいのキャットフード(シロキクラゲ)
- シグネチャー7 CAT パティ(黒キクラゲ)
- Dr.ママルシリーズ きくらげ
キクラゲの栄養素と猫におけるメリット
βグルカンの免疫力向上効果
キクラゲに含まれる高分子多糖体のβグルカンには、免疫に関わる細胞や物質を活性化させる働きがあり、免疫力の向上や癌腫瘍予防の効果が期待されています。
また、キクラゲに含まれるトレハロースに関する調査では、ウイルスに対するトレハロースの抗ウイルス効果が試験管内試験で実証されたことから、感染症予防などにも役立つと考えられています。
カルシウムとリンの濃度を調整するビタミンDが豊富
キクラゲには脂溶性ビタミンのビタミンDが豊富に含まれています。
ビタミンDは骨や歯の成長や健康維持のために働く必須栄養素で、カルシウム・リンの吸収促進と排泄抑制、骨からの溶出(骨の吸収)を促進するなど、体内のカルシウムとリンの濃度調整を行っています。
便通や腸内環境の健康維持をサポート
キクラゲは食物繊維が豊富なので、腸内では不要物を掃除しながら腸を刺激し蠕動運動を促すので、便秘改善や健康な腸内のサポートに役立ちます。
また、低カロリーで満腹感や満足感が持続するので、ダイエットや体重管理が必要な猫にもおすすめの食材です。
キクラゲの注意点、副作用、危険性
乾燥品は水やぬるま湯で戻す、生では与えない
キクラゲは基本的に猫に与えても問題ありませんが、乾燥品は固いので必ず水やぬるま湯などで戻してください。
また生食は食中毒やアレルギー症状の原因になることからNGです。猫に与える時は加熱または湯通しをしてから与えましょう。
似ている毒キノコに注意
市販のキクラゲであれば問題ありませんが、キノコ狩りなどで自生しているキクラゲをとってきて与える場合、類似した毒キノコに注意しましょう。
クロハナビラタケは、通常のキクラゲよりも黒っぽい色で見た目が食用キクラゲに非常によく似ていますが、食べると下痢や嘔吐など消化器系の中毒症状を引き起こします。
まとめ
- キクラゲは猫が食べても問題ない
- キクラゲに含まれるβグルカンには免疫力向上や癌予防の効果が期待されている
- ビタミンDや食物繊維が豊富
- 与える時は必ず加熱、乾燥品は水などでやわらかい状態に戻す
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