キャットフードの原材料:キャロブ(Carob)
キャロブ(Carob)は、地中海地方を原産とするマメ科ジャケツイバラ亜科のイナゴマメ(locust bean)を乾燥させて粉末状にした食品です。
豆類ではありますがイナゴマメは糖分を含んでいるため、古くから甘味料や砂糖の原料として利用されてきました。
キャロブ粉やキャロブのもとになっているイナゴマメをつかったキャットフードも販売されています。
また、天然由来の甘みと茶色い見た目から、キャロブは犬猫用におやつやお菓子を作るときなどにココアやチョコレート、コーヒー(カカオ・カフェインは中毒成分)の代用品としてよく使用されています。
イタリアやオランダなどキャロブに馴染みのあるヨーロッパ産のキャットフードに使用されています。
キャロブの栄養素と猫におけるメリット
ピニトールのインスリン調節機能による糖尿病や肥満の予防効果
キャロブにはイノシトールの一種である「ピニトール」という物質が含まれています。ピニトールには血糖値を下げるインスリンの分泌を調整する働きがあり、血糖の細胞への取り込みを促進することで糖尿病や肥満の予防への効果が期待されています。
キャロブは低脂質でヘルシー、栄養素が豊富
キャロブは低脂肪であり、食物繊維、鉄、カルシウムなどの栄養素が豊富に含まれています。
甘みがあるため糖分を含んでいますが、上にもある通り、キャロブのピニトールには血糖値を調整する働きがあるため総合的にはヘルシーです。
甘みがあり癖や苦みが少なく食べやすい
また、甘いがありながら苦みやくせが少なく犬にとって食べやすい味であることも、カカオやコーヒーなどの代用品としておすすめのポイントです。
キャロブのデメリット、注意点、副作用
キャロブが含まれるキャットフードを与えることは問題ありませんが、チョコレートの代用品として猫用のお菓子やおやつに利用する場合は、キャロブが安全な食べ物だからといって与え過ぎないように注意しましょう。
あくまで必要な栄養素は総合栄養食から摂取する必要があり、キャロブ入りのお菓子やおやつを与えて総合栄養食を食べる量が減ってしまうと栄養バランスを崩したり、特定の成分が過剰または欠乏する可能性があるため、おやつとして利用する場合には給与量に注意して与えるようにしてください。
まとめ
- キャロブは犬猫用おやつのチョコやココアの代用品としてつかわれることが多い
- 甘みがありくせのない味で食べやすい
- 血糖値を下げるインスリンの調整機能があり糖尿病や肥満予防の効果が期待されている
- キャロブを使ったおやつは総合栄養食ではないので与え過ぎに注意