キャットフードは目的によって選びましょう
キャットフードは、猫の年齢や体質、嗜好性、食いつき、持病などによってさまざまなメーカーから多種多様なものが販売されています。とくに初めて猫を飼う方によっては、どれを選んでいいのか分からなくなりますよね。
安全性や栄養価はもちろん、愛猫の目的に合ったものを選ぶことが大切となります。
歯磨き
噛むだけで歯を磨いてくれる効果を期待した商品があります。
一般的にオーラルケアというジャンルで販売されており、総合栄養食もありますが、スナックや主食に混ぜて与えるものも多く販売されています。
毛玉ケア
猫は頻繁に毛づくろいをするので、抜けた毛はどんどん胃の中に蓄積されていきます。一部は便と一緒に排出され、一部は猫草などを食べて胃を刺激して吐き出します。
いずれにしても体内に出す必要があり、これをサポートするキャットフードが毛玉ケアまたはヘアボールコントロールといわれています。総合栄養食が多く、コロコロとした便と一緒に毛も排出されていきます。
とくに長毛種の猫は毛が長いので胃に溜まりやすく、便として排出しにくいので注意が必要です。
下部尿路結石の予防
下部尿路疾患は、猫においてよくみられる病気です。腎臓で作られた尿は膀胱を経由して尿道より排出されます。このルートを下部尿路といい、下部尿路疾患として発症しやすいのが尿路結石症(尿石症)です。尿に含まれるミネラルが結晶化して、腎臓や膀胱、尿道に石ができる病気です。
尿路結石症の代表例には、若い猫に多くみられるストルバイトと、成猫やシニア猫に多くみられるシュウ酸カルシウムです。これらが診断された場合は、ミネラル成分が抑えられたキャットフードに切り替える必要があります。
しかしストルバイト結石とシュウ酸カルシウム結石では原因が違うので一概にどれを使用していいというものではありません。
ストルバイト結石の場合は尿がアルカリ性になることで結石になる病気ですが、シュウ酸カルシウム結石は尿が酸性になることで結石になる病気であり、全く逆の状況です。
またシュウ酸カルシウム結石はストルバイト結石のようにpHコントロールで溶解することができず、手術で取り出す必要があるので注意が必要です。
ダイエット・肥満対策
多くの飼い主が一度は手に取る、肥満対策のキャットフード。食物繊維を多くして満腹感を与えつつ、脂肪はグッと抑えめにした商品が多く販売されています。
またダイエットによって皮膚被毛や骨、関節への影響がないようにケアする成分が含まれていたりします。
消化器系サポート
人間でも胃腸が弱い人がいるように、猫にも消化器系が弱い猫がいます。そうした猫に向けた消化器系をサポートするキャットフードがあります。
消化器に負担をかけないように消化性を高くし、可溶性の繊維で腸内輸送をサポートしながら綺麗に保ち、便秘も解消していきます。
アレルギー食
アレルギーが出にくくするために加水分解たんぱくを使用した低分子プロテインフードなど、アレルギーのある猫に向けたアレルギー対応食があります。
アレルギーにも多くの種類がありますので、それらに合わせた多様な種類で猫にアレルギーが出ないように誘導してあげることができます。
その他の効果的なキャットフード
このほかにも腎臓や肝臓のサポート、糖コントロールなど病気にも対処していくような療法食も多数あります。
愛猫にあったキャットフードを見つけるのは大変なことですが、先人たちの苦労の末できあがったキャットフードもたくさんありますので、是非一度探してみるといいと思います。