キャットフードの小松菜。猫に生で与えて大丈夫?シュウ酸含有量は少なめ

キャットフード 小松菜 猫 食べて大丈夫

キャットフードの原材料:小松菜

猫に小松菜は与えて大丈夫

猫に小松菜を与えても問題ありません。小松菜は中国原産のアブラナ科の緑黄色野菜で、適応性が高く収穫までの期間も短い植物なので、日本でも全国で栽培されています。

海外産・国産も含めてキャットフードなど猫用フードやおやつでは小松菜はあまり使用されていませんが、フリーズドライやふりかけなどでペット用に販売されていることがあります。

手作りごはんにもおすすめ

キャットフードではあまり使用されていませんが、愛猫のための手作りごはんとして与えるのはおすすめです。

ホウレン草よりもクセがなくあっさりとした味わいなので他の食材の風味を邪魔することがなく、味がまとまりやすいことから、使いやすい食材として料理でも様々な品目に利用されています。猫用の手作りごはんでも小松菜はレシピを紹介しているサイトや本がいくつかあります。

猫における小松菜の栄養素とメリット

成分分析値タンパク質1.5g
脂質0.2g
炭水化物2.4g
食物繊維1.9g
ビタミンビタミンA260μg
ビタミンK210μg
葉酸110μg
ビタミンC39mg
ミネラルモリブデン 10μg
カルシウム170mg
2.8mg
カリウム500mg
カロリー100g14kcal

ホウレンソウよりシュウ酸の含有量が少ない

小松菜は尿路結石を構成する「シュウ酸」という物質の含有量が少ないので、尿路結石になりやすい猫にもおすすめの食材です。

シュウ酸とカルシウムの結石が形成されると食事で溶かすことができず手術での摘出が必要になるので、シュウ酸の少ない食材を選ぶことは大切です。

ケールに次いでカルシウムが豊富

小松菜にはカルシウムが豊富に含まれています。カルシウムといえば魚や乳製品などに豊富なイメージがありますが、小松菜はケールに次いでカルシウムが豊富な野菜です。

カルシウムは骨や歯を構成したり、筋肉の収縮や神経に関わる重要な成分で、他のミネラルよりも多くの量を要求します。

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抗酸化作用のあるβカロテン

また緑黄色野菜である小松菜にはβカロテンも豊富に含まれています。βカロテンには、健康な体作りに役立つ抗酸化作用や免疫活動を活発にするなどの効果があります。

βカロテンは人や犬にとってはプロビタミンAとしての役割を果たしますが、猫の場合はプロビタミンAに変換できないので、βカロテンの形のまま利用されます。

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疲労回復効果のあるビタミンC

また、ビタミンCは犬や猫の必須栄養素として基準が定められているわけではありませんが、疲労回復効果や、βカロテンと同様に抗酸化作用があります。

抗酸化物質の不足はアレルギー発症の増加に関わっている可能性が報告されているので、ビタミンCも積極的に摂取することで健康な皮膚や被毛の維持に繋がるかもしれません。

血液を凝固させる働きを持つビタミンK

また、小松菜には血液凝固や骨の代謝、細胞増殖に関わるビタミンK1も豊富です。ペットフードでは合成で生成されたビタミンK3が使用されることがありますが、ビタミンK3の過剰摂取は重大な貧血などの健康被害が生じる可能性があるため、小松菜など天然の食材に含まれるビタミンK1やK2(動物性食品に多い)から摂取するのがおすすめです。

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小松菜を与える時の注意点

小松菜はカルシウム吸収率が低い

ただし小松菜など植物に含まれるカルシウムは、乳製品のカルシウムに比べると吸収率が低いというデメリットがあります。

このため、小松菜でカルシウムをまかないというのは難しく、カルシウムが無駄に排泄されるということは、それだけフィルター機能を担う腎臓への負担が多くなってしまうデメリットもあります。

まとめ

  • 小松菜は猫に与えて大丈夫
  • ホウレンソウよりシュウ酸が少ない
  • カルシウムやビタミンK、ビタミンCが豊富

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一般社団法人ペットフード協会ペットフード販売士、キャットフード勉強会ディレクターとして、キャットフードに関する情報を提供しています。また、日本化粧品検定協会のコスメコンシェルジュ資格を有し、ペットフードだけでなく化粧品にも精通しています。販売時に必要な知識となる薬機法などについてもご紹介ができます。 日本化粧品検定協会会員。