キャットフードの硫黄。メチオニンやシステインなどの含硫アミノ酸を構成

キャットフード 硫黄

キャットフードの成分:硫黄(S)

必須アミノ酸に含まれる硫黄(sulfur)

硫黄は必須ミネラルの一つですが、単体ではなく、硫黄原子を含む「含硫アミノ酸」として存在し、猫の体内で様々な働きを担っています。

硫黄を含むアミノ酸には、必須アミノ酸のシステインやメチオニン、タウリンなどがあり、いずれも猫にとって必要不可欠な栄養素です。

肉や魚、卵などの含硫アミノ酸が豊富な動物性食品に豊富に含まれています。

含硫アミノ酸の働きや作用

含硫アミノ酸には、アミノ酸からタンパク質を構成し働きを持たせたり、交感神経の働きを抑え、自律神経を安定させたり、コレストロールの排出を促す働きがあります。

含硫アミノ酸

アミノ酸の種類によってそれぞれ効果や働きがありますが、硫黄がなければ上記のアミノ酸は構成できないので、タンパク質やアミノ酸をたくさん利用する猫にとって特に重要な栄養素です。

タウリンは正式にはアミノ酸ではありませんが、アミノ酸として考えられる場合もあり、猫には必須栄養素なので()で記載しています。

キャットフードに必要な硫黄(含硫アミノ酸)量

硫黄 キャットフード 含硫アミノ酸画像引用元:2016 AAFCO Midyear Meeting Committee Reports

ペットフード公正取引協議会が採用している総合栄養食の栄養基準を定めるAAFCOでは、ドライタイプのキャットフードの硫黄の栄養基準は定めていません。

硫黄を含む含硫アミノ酸の栄養基準は次のようになります。

AAFCO栄養基準子猫・成長期の猫
最低値
成猫期以降
最低値
最大値
メチオニン0.62%0.2%1.5%
システイン1.1%0.4%-
タウリン0.1%0.1%-
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タマネギなどに含まれる有機チオ硫酸化合物

含硫アミノ酸は猫にとって必要不可欠な栄養素ですが、一方で猫にとって危険な硫黄化合物もあります。

たとえば、タマネギなどのネギ科の植物(ネギ、ニンニク、ニラ)などに含まれる有機チオ硫酸化合物(アリルプロピルジスルフィド)は、猫が食べるとヘモグロビンを酸化させて壊し、重度の貧血を引き起こします。

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まとめ

  • 硫黄は一部の必須アミノ酸に含まれる(含硫アミノ酸)
  • タンパク質の構成や猫の自律神経の安定などに作用する
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鈴木利奈

一般社団法人ペットフード協会ペットフード販売士、キャットフード勉強会ディレクターとして、キャットフードに関する情報を提供しています。また、日本化粧品検定協会のコスメコンシェルジュ資格を有し、ペットフードだけでなく化粧品にも精通しています。販売時に必要な知識となる薬機法などについてもご紹介ができます。 日本化粧品検定協会会員。