キャットフードの緑イ貝はタウリンが豊富!効果と貝毒について。

緑イ貝 キャットフード
鈴木さん

キャットフードでは緑イ貝という貝がよく使われますね。

緑イ貝…。食品ではあまり聞かない名前のように思いますが、なぜキャットフードには緑イ貝がよく使われるのでしょうか?

猫田
緑イ貝には猫に必要とされるタウリンや、グルコサミン・コンドロイチンなどが豊富です。

キャットフードの原材料:緑イ貝

緑イ貝(ミドリイガイ)とは

緑イ貝(Perna Viridis)は10cm程度の大きさの二枚貝です。「パーナ貝」と呼ばれることもあります。

ニュージーランドや東南アジアの海に生息する貝で栄養価の高い貝です。

緑イ貝が多く生息する東南アジアやニュージーランドでは食材として流通していますが、日本ではあまり見られない食材かもしれません。

見た目はムール貝(ムラサキイガイ)によく似ていますが、殻の色が鮮やかな緑色なので見分けは比較的簡単かと思います。

サプリメントでも販売

緑イ貝はキャットフードにも利用されていますが、ペット用のサプリメントとしての販売されている商品もあります。

療法食なども販売するロイヤルカナンからも、犬用ですが緑イ貝を使ったサプリメントが販売されています。

緑イ貝に含まれる成分や栄養素

タンパク質10.3g
脂質1.6g
炭水化物3.2g
ビタミンビタミンA
(レチノール)
34μg
ビタミンE1.1mg
ビタミンB20.37mg
ナイアシン1.4mg
ビタミンB1210.3μg
葉酸42μg
ミネラル総量2.2g
ナトリウム540mg
マグネシウム73mg
リン160mg
3.5mg
マンガン0.86mg
カロリー100g70kcal

緑イ貝は、オメガ3脂肪酸、タウリン、グリコーゲンやミネラル、ビタミン、コンドロイチン、グルコサミンなどの成分を豊富に含んでいます。

オメガ3脂肪酸が豊富

緑イ貝には魚介類に豊富なオメガ3脂肪酸が豊富です。特に緑イ貝はオメガ3が豊富で乾燥させた緑イ貝抽出物や乾燥緑イ貝などはペットフードに利用されています。

オメガ3は抗炎症作用がある必須栄養素で、関節炎や皮膚炎を緩和する効果も報告されています。

またオメガ3には学習能力・記憶力・運動能力の向上にも効果があるので、子猫からシニア猫まで積極的に摂取したい栄養素です。

構成がほぼ肉だけというキャットフードではオメガ6脂肪酸が多くなりがちになるので、緑イ貝のパウダーやサプリを利用してバランス保つなどの方法がとられています。

猫に必要なタウリンが豊富

緑イ貝には猫に必須とされるタウリンという栄養素が豊富に含まれています。

タウリンはキャットフードとドッグフードが明確に分かれたきっかけとなった栄養素であり、猫が食事から摂取しなければならない栄養素として重要な成分です。

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ビタミンB2、ビタミンB12

緑イ貝にはビタミンB2やビタミンB12が豊富に含まれています。

ビタミンB2は体の神経伝達のために働くビタミンです。ビタミンB12は野菜などの植物には少ない成分なので、貝のような動物性原料からの摂取が効果的です。

ビタミンB群は水溶性ビタミンといって、体に蓄積されにくいため多く摂っても過剰摂取にはなりにくいため、豊富でも問題はありません。

鉄分、マグネシウムなどのマグネシウム

また、緑イ貝にはミネラルも豊富に含まれています。特に鉄分マグネシウムマンガンなどのミネラルを摂取することができます。

キャットフードの緑イ貝の注意点

コンドロイチンやグルコサミン

緑イ貝には、関節痛の改善効くと言われるコンドロイチングルコサミンが豊富に含まれています。

コンドロイチンやグルコサミンは関節にある軟骨の成分として働き、軟骨の水分を維持したり、関節の健康を保っています。

しかしコンドロイチンやグルコサミンは、食事などから摂取しても効果が無いという見解や実験結果も多く上がっています。

コンドロイチンやグルコサミンは摂取されると分解されてしまうので、分解された成分が関節で再合成されて利用されなければ意味がないとのことですが、今後、食事からの摂取で効果がデータや研究で証明される可能性もあります。

貝毒が体内に蓄積

貝の場合、有毒プランクトンを食べることによる貝毒の心配があります。貝毒の成分は熱に強いため、加熱調理しても分解されていないことがあります。

中毒症状としては下痢性のものが多く、人では下痢の他にも嘔吐や腹痛などの症状が確認されています。

ただし定期的に貝毒の検査がなされている場合、規制値を超える緑イ貝は使用されないのでメーカーの意識や検査の実施次第かと思います。

貝毒の原因となる赤潮の定期調査を行っているメーカーもあるので、気になる方は問い合わせたり調べてみるといいかもしれません。

緑イ貝を利用したキャットフードやサプリ

キャットフード

  • ジウィ・ピーク キャットフード
  • フィッシュ4キャット 缶詰ツナ&緑イ貝
  • K9ナチュラルキャットフード
  • ブラバンソンヌ キャットフード
  • ハッピーキャット アトランティックラックス
  • ホリスティックレセピー ヘルシージョイント

サプリ

  • ラフィーネ 緑イ貝100%粉末

まとめ

  • 緑イ貝はオメガ3やタウリンが豊富
  • コンドロイチンやグルコサミン配合
  • 関節炎の緩和や皮膚の健康維持に作用
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2018年9月10日

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一般社団法人ペットフード協会ペットフード販売士、キャットフード勉強会ディレクターとして、キャットフードに関する情報を提供しています。また、日本化粧品検定協会のコスメコンシェルジュ資格を有し、ペットフードだけでなく化粧品にも精通しています。販売時に必要な知識となる薬機法などについてもご紹介ができます。 日本化粧品検定協会会員。