猫が蚊に刺されたときに注意したい「フィラリア症」や蚊アレルギー。重症化しないための予防と対策

猫が蚊に刺されたときに注意したい「フィラリア症」や蚊アレルギー。重症化しないための予防と対策

猫は蚊に刺される?

蒸し暑くなると活動が活発になる「蚊」。とくに初夏6月~9月にかけては、シマカによる吸血活動が多くなり、蚊に刺されないための対策が必要になります。

人間だけでなく、犬や猫などの動物も蚊に刺され、痒みが出るだけでなく、蚊を通して感染する病気にかかる可能性もあります。

猫田
蚊に刺されたときに注意したい病気や症状、予防や対策などをご紹介します。

猫が蚊に刺されるとどうなる?

猫は蚊に刺されても、体が毛に覆われているため刺された箇所が分かりづらく、人のように赤みや腫れが顕著には表れません。

被毛が少ない部位、主に耳の先や鼻すじ、目の周り、肉球、おなかなどが刺されやすい箇所です。

蚊に刺されると、体をかゆそうにしたり、気にして落ち着きがなくなるといった行動がみられます。

一時的なかゆみであれば、さほど気にしなくても大丈夫ですが、蚊に刺されたことで発症する「フィラリア症」やアレルギー反応には注意が必要です。

猫が蚊に刺されたときに注意すべき病気

フィラリア症

犬の病気のひとつとして知られる「フィラリア症」。実は猫での感染も報告されています。

フィラリア症は、犬糸状虫(フィラリア)という寄生虫が蚊を介して感染する病気です。

猫は犬ほど感染しやすくありませんが、少数のフィラリアでも重い症状を引き起こすことがあり、突然死につながるケースもあるため注意が必要です。

感染経路
  1. フィラリアに感染した犬などの動物を蚊が吸血する
  2. 蚊の体内でフィラリアの幼虫が感染可能な状態まで成長する
  3. その蚊が犬や猫を吸血すると、幼虫が体内へ侵入する
  4. 幼虫は体内を移動し、肺の血管や心臓付近で成長する
  5. 成虫や幼虫によって肺や心臓に炎症が起こり、呼吸器症状や循環器症状を引き起こす

猫では成虫まで成長しないことも多いものの、幼虫が肺に到達するだけでも「フィラリア随伴呼吸器疾患(HARD)」と呼ばれる重い肺障害を起こすことがあります。

主な症状は、咳、呼吸困難、嘔吐、食欲不振、元気消失などで、無症状のまま突然死するケースも報告されています。

蚊刺咬性過敏症(蚊アレルギー)

蚊刺咬性過敏症(蚊アレルギー)は、蚊に刺された際に注入される唾液成分に対してアレルギー反応を起こす病気です。

特に耳の先や鼻先、まぶたなど毛が少ない部位に症状が現れやすく、通常の虫刺されよりも強い炎症を起こします。

主な症状は以下のとおりです。

  • 強いかゆみ
  • 赤みや腫れ
  • 小さなブツブツやかさぶた
  • 脱毛
  • 掻き壊しによる出血や細菌感染

症状が悪化すると、耳の縁がただれたり潰瘍になったりすることもあります。また、掻き続けることで二次感染を起こし、治療が長引くケースも少なくありません。

屋外で生活する猫や、蚊が多い季節に窓を開ける機会が多い家庭では発症リスクが高まるため、防虫対策を行い、異変があれば早めに動物病院を受診しましょう。

猫が蚊に刺されたときの対処法

猫が蚊に刺されても、多くの場合は数日で自然に治まります。しかし、強く腫れたり、かゆみが続いたりする場合は適切な対応が必要です。

刺された場所を確認する

まずは、耳や鼻先、まぶた、お腹など毛の少ない部分に赤みや腫れ、発疹がないか確認しましょう。

猫が気にして何度も舐めたり掻いたりしている場合は、症状が悪化していないかこまめに観察してください。

掻いたり舐めたりしないようにする

患部を掻き壊すと傷口から細菌が入り、皮膚炎や化膿などの二次感染を起こすことがあります。

必要に応じてエリザベスカラーを使用するなどして、患部への刺激を防ぎましょう。

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人用の虫刺され薬は使用しない

人間用のかゆみ止めや虫刺され薬は、猫にとって有害な成分が含まれていることがあります。

自己判断で市販薬を塗るのは避け、薬を使用する場合は必ず獣医師の指示に従ってください。

症状が強い場合は動物病院を受診する

以下のような症状がみられる場合は、蚊アレルギーや別の病気が隠れている可能性があるため、早めに動物病院を受診しましょう。

  • 腫れや赤みが広範囲に及んでいる
  • 強いかゆみが続く
  • 出血や化膿がみられる
  • 呼吸が苦しそう
  • 元気や食欲がない
  • 嘔吐や咳など全身症状が現れている

特に、咳や呼吸困難などの症状がある場合は、蚊が媒介するフィラリア症の可能性も考えられるため、速やかに診察を受けることが大切です。

猫が蚊に刺されないための予防と対策

猫用のフィラリア予防薬を使用する

フィラリア症は一度感染すると治療が難しいため、予防が何より重要です。

動物病院で処方される猫用のフィラリア予防薬を、蚊が活動する時期に合わせて定期的に投与しましょう。地域によって投与期間は異なるため、獣医師の指示に従って予防を続けることが大切です。

完全室内飼育を心がける

蚊は屋外に多く生息しているため、猫を外に出さないことが最も効果的な予防法です。

外出する機会が減ることで、蚊だけでなくノミやマダニ、感染症などのリスクも同時に減らせます。

フィラリア症は予防薬で駆除・予防ができますが、蚊アレルギーには効果がないため、物理的に避ける対策が必要です。

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室内に蚊を入れない工夫をする

窓や玄関を開ける際は網戸を使用し、破れや隙間がないか定期的に確認しましょう。

また、蚊は室内へ侵入しやすいため、窓の開閉時間を短くする、網戸と窓を正しい位置で閉めるなどの工夫も効果的です。

水たまりをなくして蚊の発生を防ぐ

蚊は植木鉢の受け皿やバケツ、雨どいなどにたまった水で繁殖します。

自宅の庭やベランダに水たまりができないように管理することで、蚊の発生を抑えられます。

猫に使える虫よけ製品を選ぶ

虫よけ製品を使用する場合は、必ず猫への使用が認められている製品を選びましょう。

人用の虫よけやペット用の製品には、猫に有害な成分(ピレスロイド系殺虫成分)が含まれている場合があり、中毒を起こす危険性があります。

使用前には対象動物や成分を確認し、不安がある場合は獣医師に相談してから使用してください。

ペット用蚊取り線香

猫にとって完全に安全といえる蚊取り線香は存在せず、猫のいる家庭では極力使わないことが望ましいとされています。

ペット用とうたわれている蚊取り線香の多くはピレスロイド系で、人や犬には比較的安全とされていますが、猫には有害な殺虫成分です。

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ペット用虫よけスプレー

猫の虫よけには猫専用と明記されたスプレーを選びましょう。

犬用の製品には、猫が中毒を起こすアロマや精油成分が含まれている場合があるため危険です。

猫は毛づくろいを頻繁に行うため、舐めても大丈夫な天然成分の虫よけスプレーがおすすめです。

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猫にも夏場の蚊よけ対策を

毛に覆われている猫であっても、被毛が少ない耳の先や鼻先などを蚊に刺されることがあります。

フィラリア予防薬を投与し、猫を外に出さないなど蚊に刺されないための対策を取り、愛猫の健康を守ることが重要です。

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ABOUTこの記事をかいた人

土橋

プードル、ペキプーなど15年以上動物と暮らし、犬の介護経験もあります。グルメ、旅行が趣味で全国へ取材に行き、地方ならではの魅力や遊びについて各メディアに寄稿した経験もあります。読者の皆様にわかりやすく、親しみやすい文章で執筆することを心がけています。損害保険募集人一般試験などの資格も取得。