キャットフードのヒマワリ油(サンフラワーオイル)。オメガ6のリノール酸、ビタミンEが豊富

キャットフードのヒマワリ油(サンフラワーオイル)。オメガ6のリノール酸、ビタミンEが豊富

キャットフードの原材料:ヒマワリ油(サンフラワーオイル)

ヒマワリ油(サンフラワーオイル)は、ヒマワリ種子を原料に生産される植物性油脂です。調味料、お菓子類の表面保護やツヤ出し、また近年はバイオマスエネルギー(ディーゼルエンジン用燃料)としても活用されています。

ヒマワリ油は、植物性油脂の中でパーム油、大豆油、菜種油に次いで、全世界第4位の生産量を誇っています。黄色く大きな花の中心にぎっしりつまったヒマワリの種には油分が豊富に含まれているので、キャットフードでは脂肪酸や脂質の供給源として使用されています。

サフラワーオイル(ベニバナ油)と名前が似ているため間違われやすいですが、ヒマワリ油(サンフラワーオイル)と同じものではなく異なる種類です。

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ヒマワリ油(サンフラワーオイル)を使用しているキャットフード例

ヒマワリ油の栄養素の効果やメリット

脂肪酸の約65~70%がリノール酸

ヒマワリ油(サンフラワーオイル)はオメガ6脂肪酸の供給源として効率良くリノール酸を摂取することができます。ヒマワリ油の主成分はリノール酸という必須脂肪酸で約65~70%を占めています。

リノール酸はオメガ6という猫の必須脂肪酸のひとつで、オメガ3脂肪酸とバランスよく摂取することで、健康な皮膚被毛を維持する働きがあります。

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抗酸化物質のビタミンEが豊富

他の植物性油(ベニバナ油、コーン油、オリーブオイル、サラダ油、大豆油など)と比較しても、ヒマワリ油には抗酸化作用のあるビタミンEが最も多く含まれています

ビタミンEの抗酸化作用は活性酸素によって増加する過酸化脂質を抑制し、酸化から細胞を守ります。

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コレステロール値を下げ、動脈硬化・高血圧予防する効果

ヒマワリ油は全体の20%がオレイン酸で構成されています。オレイン酸はオリーブオイルなどにも豊富に含まれるオメガ9の脂肪酸です。

オレイン酸は必須脂肪酸ではありませんが、悪玉コレステロール値を下げたり、動脈硬化や高血圧を予防する効果が報告されています。

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ヒマワリ油のトランス脂肪酸量は0.219g(100g中)

ヒマワリ油のトランス脂肪酸の含有量は非常に少ないです。トランス脂肪酸は善玉コレステロールを減らし悪玉コレステロールを増やすため、心臓疾患のリスクを高めることから、食品でも注意喚起がされています。

100g中のトランス脂肪酸含有量で比較すると、サラダ油は1.2g、キャノーラ油は0.8g、米油が0.3g、亜麻仁油が0.3gとなっています。ヒマワリ油(0.219g)は、ベニバナ油(0.1g未満)に次いで少ない値となっています。

猫にヒマワリ油を与える場合の注意点

ヒマワリ油は危険性や副作用の報告はなし

ヒマワリ油の危険な副作用や症状は報告されていません。

オメガ6脂肪酸の過剰摂取に注意

ヒマワリ油に豊富なオメガ6のリノール酸は体の健康維持に必要不可欠な必須脂肪酸ですが、様々な食材から摂取できるため不足することは稀です。

オメガ6脂肪酸の成分基準では、最低基準はありますが上限値や含有量の制限はないので、むしろオメガ6脂肪酸の過剰摂取に注意が必要とされています。

オメガ6脂肪酸の摂り過ぎはアレルギー症状を引き起こしやすくなったり、善玉コレステロールも減少させてしまい、高血圧、動脈硬化を引き起こすリスクが高くなります

ウクライナ産ヒマワリ油の供給が激減

2022年から続くロシアのウクライナ侵攻により、ヒマワリ油の主要な生産国だったウクライナのヒマワリ油の輸出量が激減しました。

ヒマワリ油を生産している国は他にもありますが、ウクライナは全世界のヒマワリ油生産量の約20~30%を占めていたことから、現在ヒマワリ油の輸出再開の計画はあるものの、ヒマワリ油を使用した食品やペットフードなどは、原材料の変更や値上げなどの対応を余儀なくされています。

まとめ

  • ヒマワリ油は猫に副作用や危険性はない
  • ウクライナ侵攻により供給源が減少
  • オメガ6脂肪酸のリノール酸が豊富
  • トランス脂肪酸は少ない
  • オメガ6の過剰摂取に注意

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一般社団法人ペットフード協会ペットフード販売士、キャットフード勉強会ディレクターとして、キャットフードに関する情報を提供しています。また、日本化粧品検定協会のコスメコンシェルジュ資格を有し、ペットフードだけでなく化粧品にも精通しています。販売時に必要な知識となる薬機法などについてもご紹介ができます。日本化粧品検定協会会員。