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イギリスについて

イギリスはヨーロッパ大陸の北西に位置する島国で首都はロンドン。総面積は244,820km2で総人口は6,643万5,600人。日本の面積(377,975km2)よりおよそ133km2程度小さく、人口(1億2616万人)は半分程度ですが、ペットの飼育数は日本とどっこいどっこい。犬や猫の飼育率は日本と比較してとても高いです。
イギリスは「紳士の国」と呼ばれマナー、品の良さを重視する国民性を持っています。
<2020年1月31日>イギリス(英国)のEU離脱
ヨーロッパの中で唯一公用語が英語であることから、欧州連合(EU)の中心的な国として機能していましたが、移民問題などにより2020年1月31日に欧州連合(EU)から脱退しました。EUから脱退したことで、影響を受けるペットフードも。
たとえばイギリス産キャットフードで原材料をヨーロッパ諸国から仕入れていた場合、原料を仕入れるためにいちいち関税がかかるようになるため、原価が高くなって商品金額が上がったり、原材料の仕入れ先の変更で商品の質や味が変わることも。反対にイギリスから原料を仕入れていた他ヨーロッパ諸国のレシピや原料も変わる可能性があります。
ただイギリスはEUでの決まり事やルールに従う必要がなくなったため、EUで使用不可だったものが配合できたり、多様性のあるフードを製造できるようになるメリットがあります。
イギリスのペットフードの総合評価
イギリス産フードは【高評価】
イギリス産のキャットフードは【高評価】です。高評価の理由として大きいのは、イギリスのペットに対する考え方や国民の動物愛護意識。イギリスでは子供に対する法律よりも先にペットの法律ができた(主に犬猫)と言われていて、それほど犬や猫などペットに対する関心の高い国です。
イギリスではペットショップでの生体販売がほとんどない
イギリスでは許可を得れば生体販売を行ってもいいことになっていますが、生体販売はほとんどありません。
有名なデパートのハロッズでは最近まで生体販売を行っていましたが、その販売方法は日本のようにショーケースに並べられて誰でも自由に見ることができるものではなく、購入意欲のある人だけが会うことができます。万が一飼い主の虐待などが判明した場合にはハロッズが引き取るという条項までありました。動物に対する管理は徹底したものだったと言われています。しかしそのハロッズからも2014年には生体販売を行っていたPet Kingdomが撤退しており、現在イギリスでは生体販売は行われなくなりました。
イギリスで犬猫ペットを迎える方法は愛護団体かブリーダーからが一般的
イギリス国内でペットの生体販売が行われていることは希になり、多くは動物愛護団体かブリーダーから引き取るもしくは購入するのが一般的となっています。
イギリスにはロンドンのバタシー ドッグズ&キャッツホームを始め、動物愛護団体が存在しています。その莫大な運営費は国民、全世界からの寄付によってまかなわれ、非常に関心が高いことを示しています。
その動物愛護団体では日本のように生涯を共にする施設ではなく、新しい飼い主を探すためのしつけを行ったり、健康管理、精神的な改善を行い、引き渡しをすることを目指した施設です。
ペットを引き取るための条件も厳しく定められている
バタシー ドッグズ&キャッツホームでは、犬や猫を引き取るためには「庭が必要」「一日何時間までしかひとりにしてはいけない」など厳しい多数の条件があり、万が一引き渡し後に問題が起これば引き取る条項も盛り込まれています。
それであっても、犬猫を飼育するためには動物愛護団体から引き取ることが一般的な方法の一つとなっています。
犬の便用ゴミ箱の設置やしつけ教室などペットへの進んだ認識
犬を飼う上ではしつけ教室に通うのが当たり前の認識となっています。その結果、イギリスの公園や町中には犬の便を捨てる専用のゴミ箱が設置されていたり、公園内ではリードに繋がなくてもよく、バスなどの公共交通機関を利用できることも多くなっています。
※最近犬の便用ゴミ箱に税金を投入するのは飼っていない人に不平等だという考え方や、公共の場所ではリードに繋ぐべきという考え方も出てきています。
イギリスのペットフードの法律と自主基準
イギリスのペットフードは法的にしっかりと規制されていると言えます。ヨーロッパ(EU)で加盟国共通の規則と、自国の規則で統一された法規制がされており、さらに食品および飼料の安全に関する原則や欧州食品安全庁の設置について定めている規則ではペットフードを除外していません。
またFEDIAF(ヨーロッパペットフード工業会連合)による製造、栄養などに関する自主的な基準の設定も行っています。このようにペットフードに対する表示義務や表示方法が日本よりも厳しく、製造工程も管理された工場での製造が必要です。
実際は最低限の管理以上に自社で上乗せした厳重な管理体制のもとで製造している工場が多く、イギリス国内の工場でも多くが、国際的な基準にプラスした自社管理基準を採用しています。
アメリカのAAFCO(米国飼料検査官協会)の基準
AAFCOより一歩進んだFEDIAF
アメリカのAAFCOの基準は世界的に取り入れられており、日本もEUもこのAAFCOの基準を取り入れています。
例えば先に紹介したFEDIAFもAAFCOの基準をベースに作られています。しかし日本とヨーロッパは同じではなく、FEDIAFではさらに一歩進んだ解釈を行い、独自のルールに基づいた基準が設定されています。
イギリス産のキャットフード
カナガン
レティシアンが販売するカナガン。チキンがメインのキャットフードでグレインフリーのレシピとなっています。
アルモネイチャー
ウェットフフードも展開するアルモネイチャー。シリーズも多く、種類が豊富でドライフードから缶詰、パウチなど目的などに合わせて選ぶことが可能なキャットフードとなっています。
フィッシュ4キャット
魚をメインに押し出しているキャットフードブランドのフィッシュ4キャット。サーモン、サバ、イワシの3種類の味を取り揃えており、どれもグレインフリーとなっています。
デボーテッド
鶏肉とカモ肉を使用した動物原料90%のキャットフード、デボーテッド。45%以上という非常に高タンパク質なキャットフードで、低GI値のサツマイモを使用している点も好印象です。