キャットフードの原材料:タラ
タラ(鱈)について
タラ(鱈)は、冷たい海に多く生息する深海魚で、海に住む他の魚や貝類などを食べています。
タラと一言で言っても、マダラ、スケソウダラ、タイセイヨウダラなど様々な種類があり、サイズも小ぶりのものから両手では収まらない大ぶりのタラまで、種類によって大きさが異なってきます。
日本では鱈は冬が旬の魚で「鱈鍋」にして食べられたりもします。他の料理では、フライや照り煮、ムニエルなどこってりとした味付けや調理法の料理に使われることが多い印象です。
タラは単体で魚系のキャットフードに配合されることもありますが、白身魚や白身魚ミールのようにいろんな白身魚が入った原材料のひとつとしてタラが含まれていることも多いです。
タラの栄養素
タンパク質 | 15.27g | |
脂質 | 0.41g | |
炭水化物 | 0g | |
食物繊維 | 0g | |
ビタミン | ビタミンB12 | 1.98μg |
ビタミンD | 20 IU | |
ビタミンE | 0.54mg | |
コリン | 65mg | |
灰分 | ナトリウム | 303mg |
カリウム | 235mg | |
カルシウム | 8mg |
|
リン | 281mg | |
マグネシウム | 20mg | |
鉄分 | 0.16mg | |
亜鉛 | 0.31mg | |
銅 | 0.019mg | |
カロリー | 69kcal |
タラは低脂質で低カロリーな非常にヘルシーな食材です。ヘルシーでありながら動物性タンパク質はきちんと摂取できるので、手作り食などにも利用しやすいかと思います。
またビタミンAやビタミンB12、ビタミンDなどビタミン類が豊富なのも特徴です。
タラをキャットフードに使用するメリット
高齢猫の筋肉増量が期待できるかも?
画像引用元:スケソウダラの「速筋タンパク」に関する要介護高齢者を対象とした研究成果について|日本水産 株式会社
日本水産株式会社の食品機能化学研究所が、愛媛大学や東京大学などの大学や研究機関と共同で行った研究結果によると、スケソウダラに含まれる速筋タンパクを含有した食事を12週間摂取したところ、特別な運動等は実施せず普段通りに生活したのにも関わらず、四肢の骨格筋量指数(SMI)や体重、握力が有意に増加したことが認められました。
猫にも同様な効果が出るかは分かりませんが、速筋タンパク質を経口摂取することで、効率的に筋肉の増加につながるのであれば、筋肉量が減少し運動機能が衰えてくる中高齢猫への効果も期待できるのではないかと予想できます。
あっさり味好みの猫におすすめ
タラは淡泊であっさりとした身が特徴なので、猫がさっぱりとしたキャットフードを好んで食べる場合、タラを使用したキャットフードは猫の好みにヒットしやすくなります。
こってりと脂が多いキャットフードに比べて、長期的に見て飽きられにくいというのもメリットとしてあげられます。
低脂質・低カロリーでヘルシー
タラは肉類や青魚より脂質量が少ないので、肥満気味の猫や体重管理をされたい方にもおすすめです。
アレルギー対策に向いている
タラは低アレルゲンでアレルギー療法食にも利用されているので、もともと食物アレルギーが多い猫や、アレルギー対策をしてきたいという場合にはタラがおすすめです。
タラをキャットフードに使用するデメリット
タラ単体のキャットフードは少ない?
キャットフードでは、タラ単体で原材料に配合しているメーカーは珍しく、多くは白身魚、ホワイトフィッシュのように、複数の魚と配合しています。
タラという原材料が使用されているキャットフードを探すと選択の幅は狭まります。
物足りなく感じる猫も
タラはヘルシーでさっぱりとした味がメリットですが、猫によっては物足りないと感じる場合もあるかもしれません。
今まで脂質量が多いキャットフードを食べていた場合、多くの量を求めてきたり、反対に全く食べない、なんてことも考えられるので、猫の好みに合わせてみましょう。