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人間が食べられるクオリティ、ヒューマングレードの食材を使っているキャットフードはたくさんあります。実際にキャットフードを製造するために集める食材は全て人間が食べることのできる食材を集めていますが、できあがったキャットフードを人間が食べてもいいかというとそういうことではありません。
また、そうではない安価なキャットフードの場合、人間が食べない不可食部や、食品添加物として認められていない添加物が使用されることもあり、人間が食べられるようには作られていないキャットフードもあります。
人間が食べない食材を使用しているキャットフードがある
販売されているキャットフードの中には、食品には使用されない原材料が使われることがあります。その代表がミートミールでしょう。
AAFCOの規定では、ミートミールとは「血液、毛、日詰、角、皮、糞尿、胃及び第一胃の内容物を除いた、哺乳類の組織をレンダリングしたもの」とされています。
ミートミールの問題点は、「哺乳類の組織」ならどんな哺乳動物でも含まれていいという点です。
加熱やレンダリング処理をすることで、最終的に雑菌などは死滅し、ただのタンパク質や油脂になるので、科学的なことだけ言うのであれば、元の肉がなんだったかということは全く問題ではなくなります。しかし、だからといってそれを安心して食べられるかというのは、また別の問題に感じるのではないでしょうか。
そのため、他に異常のないキャットフードであれば、こうしたキャットフードを人間が食べてもすぐに健康被害が出るというわけではありませんが、なんでも食べて大丈夫というわけではありません。
<気になる原材料>
- ミートミール
- 肉骨粉[/box]
- 肉副産物[/box]
人間の食べ物には使用してはいけない添加物が添加されている場合がある
人の食品にもペットフードにも添加物は使われています。しかし、エトキシキンのような、「日本では人の食品への添加物としては認められていないが、ペットフードでは使用することが可能」という添加物があります。
他にも、発がん性が確認されている酸化防止剤がペットフードに使われている場合があります。
詳しくは以下の記事で紹介していますが、BHAやBHT、没食子酸プロピルなどは注意が必要です。しかしこれらはハムなど一般的な食品にも使われていたりするので、過剰になる必要はないかと思います。
しかし、あくまでここではキャットフードを人が食べても大丈夫かという議題ですので、紹介していきます。
<人の食品に使われない酸化防止剤>
- エキトシキン[/box]
<気になる酸化防止剤>
- ブチルヒドロキシアニソール(BHA)
- ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)
- 没食子酸プロピル[/box]
人間用と動物用の食べ物の原材料や添加物の基準は同じではない
「ヒューマングレード」や「人間が食べるものを同じ食材を使用」といった宣伝文句で人間が食べても安心なように見えることもありますが、決して「人間が食べても大丈夫」と書かれているわけではありません。
ヨーロッパでも、キャットフードの原材料の記載において「人間が食べることのできる食材を使用」という記述はOKですが、「人間が食べることができるキャットフード」という記述はできないことになっています。
日本でも輸入時には必ず「ドッグフード」「キャットフード」など、犬や猫が食べるものであるということが一目でわかるようにする必要があります。
ロシアで26年間もペットフードを食べ続けた女性
キャットフードは基本的に人が食べるものとして作られていませんが、世界にはキャットフードを長期間食べたという話を聞きます。また災害時や食糧がないなどの緊急時にペットフードで飢えを凌いだというのもよく聞かれる話です。
その中でも2020年6月、ロシアで母親に閉じ込められ、26年間キャットフードを食べて生きてきた女性が発見され、大きな話題となりました。26年間一歩も外に出ておらずろくな運動もできずにいましたが、女性は肥満や不健康なところはなく、いたって健康ということです。
人間用と猫用が区別されることがないようにと考えられたキャットフード
実際には分けざるを得ないので、猫用のキャットフードではありますが、パッケージ制作の段階から人と猫が区別されることがないようにと考えて作られたキャットフードなども出てきました。
家族としての猫をイメージした黒を基調としたパッケージデザインは、従来のキャットフードらしさをなくし、人と猫が区別されることがないように、生活に溶け込むようにと考えられました。
出典:ロニーキャットフード
このように猫を家族として考え、猫にとって最善となり得るキャットフードも次々と開発されています。こうした家族視点でのフード開発はこの数年で圧倒的に伸びてきた点です。
少しでも信頼できるメーカーのものを選びましょう
信頼できるメーカー選びというのは非常に難しいところがあります。信頼に足るだけの研究を行い、レシピを考案し、そのレシピを使ってペットフード製造会社に製造を委託しているペットフードメーカーは多くあります。自社工場を持っていて、企画、レシピ考案から製造までを自社で行っている会社も数多くあります。
また獣医師が開発、監修に関わっているメーカーもあります。人気があり、どこでも販売されているキャットフードはそれだけでも顧客からのクレームや提案が蓄積されていると言えます。
このようにメーカーによって考え方や取り組み方、製造方法が違うので、自分に合ったメーカーを調べてみましょう。