キャットフードの原材料:レバー
レバーは肝臓(Liber)
レバーとは動物や魚など食用として利用される「肝臓」です。
日本でレバーとして食用されるのは牛、豚、鳥、ラムなどが多いです。ちなみにアヒルやガチョウの肝臓は世界三大珍味のフォアグラで、高級食材として知られています。
またレバーとはあまり呼ばれませんが、日本ではイカ、タコ、アンコウなど魚介類の肝臓なども「肝」として食されています。
レバーを使用したキャットフード例
- アカナ(ドライ、総合栄養食)
- ジウィピーク(ドライ、総合栄養食)
- ファームネイチャー(ドライ、総合栄養食)
- キアオラ(ドライ、総合栄養食)
- ハロー(ドライ、総合栄養食)
- ボナペティ(ドライ、総合栄養食)
- プレイアーデン(ウェット)
- サイエンスダイエット(ウェット)
- キャネット 鶏正 (ウェット)
- ピース(ウェット)
- ビオピュア(ウェット)
- ロイネス(ウェット)
レバーには猫にとって嬉しい栄養素が豊富!
鉄分
レバーに含まれる鉄分は、赤血球中のヘモグロビンを構成し、造血を助ける働きがあります。また、筋肉中のミオグロビンというタンパク質の構成成分でもあり、猫にとっても必要不可欠な必須栄養素となっています。
鉄分は貧血防止の他、脳への酸素供給も活発になるので、鉄分が十分に摂取することで学習能力や記憶力、運動能力の向上なども期待できます。
ビタミンA(レチノール)
レバーは特にビタミンAの含有量が多く、効率的にレチノールを摂取するにはレバーはもってこいの食材です。
ビタミンA(レチノール)は、皮膚の再生やターンオーバーの調整、目の網膜の保護などをする働きがあり、妊娠猫や子猫にとって重要な細胞分化を助ける働きもあります。
犬や人は、緑黄色野菜などに含まれる「βカロテン」をビタミンAに変換して利用できますが、完全な肉食性の猫は、体内でβカロテンをビタミンAに変換できないため、ビタミンA(レチノール)の形で食事から摂取する必要があります。
レバーは猫が利用しやすいビタミンAの形で含有されているので、猫のビタミンA補給に良い食材です。
葉酸(ビタミンB9)
葉酸はビタミンの一つで、新しい細胞を作り出すのに必要不可欠な成分なので、妊娠期の猫にとっては特に摂取しておきたい栄養素です。
葉酸は胎児の体の形や機能を正常に成長させる成分とも言われており、母猫が葉酸不足になると、胎児の体に異常が出たり神経疾患を患うことも。
葉酸はほうれん草やレタスなど他食材にも含まれていて、また猫用サプリメントなどレバー以外から摂取も可能ではあります。
レバーの注意点、危険性
猫にとって必要な成分が多いレバー。少量を与えるなら問題はありませんが、手作り食やおやつとしてレバーを大量に与えるのは危険な場合があります。
ビタミンA過剰症・カルシウム不足
画像引用元:生肉や生魚を与える場合の注意点|環境省
また、猫は本来、肉食動物ですが、レバーなどを長期間与え続けると、カルシウム不足による歩行障害が起こったり、ビタミンAの過剰による骨の発育異常などを起こすことが知られています。
レバーを沢山与えすぎると猫の体内でビタミンAが過剰になります。カルシウム不足が起こり、骨の変形、関節炎、また食欲不振などの症状が出ることがあります。
鉄分の過剰摂取
鉄分も摂り過ぎると、胃腸障害や下痢、嘔吐などを引き起こす危険があります。
このようにレバーは栄養の摂り過ぎによる病気や障害が心配されるので、与えすぎには十分注意しなければなりません。
まとめ
- レバーは栄養価が高くビタミンA、葉酸、鉄分が豊富
- 与えすぎると骨の変形や胃腸障害などを招く