目次
- 1 【あなたの愛猫はどのタイプ?】愛猫のキャットフード傾向チャート
- 2 【Aタイプにおすすめ】食物アレルギーや社会問題など多方面に配慮された新タンパク源ジビエフード
- 3 【Bタイプにおすすめ】お肉たっぷり高タンパクな欧米産プレミアムキャットフード
- 4 【Cタイプにおすすめ】水分豊富なウェットフードや冷凍フレッシュフード
- 5 【Dタイプにおすすめ】何でも飽きてしまうグルメ猫には複数のフードローテーション
- 6 【Eタイプにおすすめ】食物繊維が豊富な毛玉や腸内環境に配慮したフード
- 7 【基本】全猫共通のキャットフードを選び方
- 8 【年齢】成長段階でみるキャットフードの選び方
- 9 【成分】栄養素でみるキャットフードの選び方
- 10 【病気】病気を患っている猫のキャットフードの選び方
- 11 【おまけ】当サイトがおすすめするキャットフード
- 12 まとめ
【あなたの愛猫はどのタイプ?】愛猫のキャットフード傾向チャート
愛猫に合ったフードはどんなフード?十猫十色なので、必ずしもこの傾向に当てはまるとは限りませんが、猫ちゃんや飼い主さんの状況や好みから、どんなキャットフードを選べば良いのか判断基準の1つとしてぜひご活用ください♪
【Aタイプにおすすめ】食物アレルギーや社会問題など多方面に配慮された新タンパク源ジビエフード
Aタイプにおすすめなのは、鹿肉や鴨肉など野生鳥獣肉(ジビエ)を使ったキャットフードです。
近年は海外産・国産どちらのフードもジビエを使ったフードブランドが増えています。ジビエは運動量が多いため赤身部分が多く、高タンパク・低脂質でヘルシーなキャットフード製品が多い傾向です。
猫にとってジビエは鶏・豚・牛などの定番の肉類ではない新しいタンパク源であり、単一動物性タンパク質に絞られているフードが多いので、食物アレルギー対策におすすめです。さらにホルモン剤や肥育剤、遺伝子組み換えの心配がないため、添加物によるアレルギーにも配慮されたフードと言えます。
ジビエは増え過ぎて捕獲された野生動物に対する取り組みで行っている自治体も多く、ジビエキャットフードの購入によって地域への貢献や環境問題への協力になることもあります。また、ふるさと納税でお得に購入できることも。
【Bタイプにおすすめ】お肉たっぷり高タンパクな欧米産プレミアムキャットフード
Bタイプにおすすめなのは、元祖プレミアムキャットフード発祥の欧米産プレミアムキャットフードです。
グレインフリー(穀物不使用)でお肉をたっぷりと使用した高栄養・高タンパクなキャットフード。香りも強く、猫の食欲をそそるため食いつきも良い傾向があります。
また猫本来の食性に近い原材料や配分ということで、これまでの穀物メインのフードに代わって、定番キャットフードとして定着してきています。
やや高級なイメージかもしれませんが、昨今の物価高によって低~中価格帯のフードがどんどん値上げされ金額差は小さくなってきています。
お試し商品を販売するブランドも増えてきているのでこれを機会にチャレンジしてもいいかもしれません。
【Cタイプにおすすめ】水分豊富なウェットフードや冷凍フレッシュフード
Cタイプにおすすめなのは、水分が豊富なウェットタイプ・フレッシュタイプのキャットフード。
ウェットフードはいわゆる猫缶やパウチで、フレッシュフードは最近登場した冷凍で届く手作りごはんです。ウェットフードは水分を多く摂取できることから、尿路結石や腎臓病予防に有効と考えられています。
ウェットフードやフレッシュフードを主食にした場合、ドライフードに比べるとやや値が張るので、まだまだ「おやつ」という印象が強いウェットフードですが、近年は比較的安価で購入できる総合栄養食のウェットフードもたくさん登場しています。
水分補給に効果的なので「他のフードは食べられないけど、ウェットフードなら食べる」というケースも多いので、食欲がない時や療養時の救世主としても重宝されます。
【Dタイプにおすすめ】何でも飽きてしまうグルメ猫には複数のフードローテーション
Dタイプにおすすめなのは、ひとつの系統に縛られずに色んなごはんを楽しむ、複数のキャットフードローテーションスタイルです。
短期間でいくつかのフードを経験した猫や、その環境に安心できている猫は、刺激を求めて飽き性なグルメ猫になりやすい傾向があります。様々なフードが食べられると災害時に食べ物が限られる時や、特定のフードが販売終了した時にも対応しやすいので、良いこともたくさんあります。
フードの変更に強く、影響を受けにくい体質であれば、1つのフードに縛られる必要はありませんが、数日~数週間単位でフードを切り替える場合、1袋使い切るまでの期間が長くなるので、開封後の酸化対策はしっかり行いましょう。できればシーズン毎(年4回)や1袋使い切ってから変更するくらいの低い頻度から始めるのがおすすめです。
ローテーションフードの選び方
ローテーションするフードは、給与目安量やカロリーが同じ位のものを選ぶと、計算も簡単で体重管理もしやすくなります。
フードを頻繁(毎日~数週間単位)に変更する場合は、原材料や成分構成が似ている商品を選ぶとより体調が安定しやすく、食物アレルギー対策になります。
- オリジン×アカナ×GO!
- ロニー×ギャザー
- エリザベス×フィッシュ4キャット
- アディクション×アーガイルディッシュ
- フォルツァ10×デフ など
【Eタイプにおすすめ】食物繊維が豊富な毛玉や腸内環境に配慮したフード
Eタイプにおすすめなのは、食物繊維が豊富で毛玉や腸内環境に配慮したキャットフードです。
猫の主なエネルギー源はタンパク質なので、穀物をメインにした炭水化物が多いフードは主流ではなくなってきますが、猫の中には食物繊維が多いフードでないと、軟便や下痢になってしまう猫もいます。
また、以前までは穀物主体のフードが主流だったので、親猫と同じフードしか食べたがらない猫の場合は、馴染みのある穀物が多いフードを好んで猫も多いかもしれません。
穀物を主原料にした製品は、原料コストが高い肉や魚メインのフードに比べて安い傾向があります。国産のフードが多く、全国のスーパーやホームセンターで手軽に手に入りやすいこと、そして輸送コストがかからないので価格面でも飼い主さんの金銭的負担が軽いメリットがあります。
【基本】全猫共通のキャットフードを選び方
- 総合栄養食(主食)の表記
- 年齢や給与対象が該当しているか
- 食べきれる内容量と続けられる金額
まず確認してほしいのは「総合栄養食」かどうか。次に猫の年齢(成長段階)や給与対象が合致しているかです。目的や対象を誤ると、特定の栄養が不足または過剰になり、健康を損う可能性があります。
3つ目も重要です。飼い主さん側の金銭的負担が大きいと、せっかく良いフードが見つかっても続けられない可能性があるので、期限内に消費しきれること、そして続けやすい金額であることも忘れてはいけません。
【年齢】成長段階でみるキャットフードの選び方
子猫のキャットフードの選び方(生後2ヶ月~)
子猫用のキャットフードを選ぶ時は、月齢・食べ物の消化性・食物アレルギーこの3つに注目して選びます。それを踏まえて子猫用キャットフードでは以下のような選び方をおすすめします。
- 歯の生え具合と月齢に合ったフード
- 単一動物性タンパク質のキャットフード
- キャットフードをコロコロ変えない
子猫の場合、月齢によってミルク・離乳食・子猫用ドライフードと選び方が大きく変わりますよね。月齢別のフード切り替えの目安をご紹介します。
生後0~1ヶ月 | ・母乳 ・猫用ミルク |
生後1~2ヶ月 | ・子猫用の離乳食 (ミルク併用も) |
生後2~6ヶ月 | ・子猫用フード ・全年齢対応フード |
生後6ヶ月以降 | ・成猫用キャットフード ・全年齢対応フード |
月齢と子猫の歯の生え具合の様子を見ながら離乳食からドライフードへ切り替えて行きましょう。
また、子猫のうちはまだ消化器官ができあがっておらず、下痢や嘔吐、胃腸に問題がでやすく、アレルギー反応も出やすいので、あまりころころキャットフードは変えず、消化性の良い食材を使用した、単一動物性タンパク質のキャットフードが安心です。
成猫のキャットフードの選び方(生後6ヶ月~)
成猫のキャットフードの選び方は、正直猫によってかなり違います。
猫それぞれに合わせつつ、成猫期は体調が安定しやすいので、特に健康に問題がないようであれば、総合栄養食という範囲内で割と自由に与えてもらっても大丈夫です。
具体的にいうと、以下の点には配慮した方がいいかと思います。
- 健康状態や猫種に合わせて選ぶ
- 肥満に配慮した低GI食材やカロリー設計
- 猫の好みを把握、偏食対策
成猫期は病気の原因となる肥満対策はした方がいいかと思います。肥満対策には、脂質量や炭水化物量、また原材料の血糖値の上昇度(GI値)なども関係するため、一概にカロリーだけで判断はできませんが、高タンパクで低脂質なレシピ、また炭水化物にGI値の低いサツマイモやエンドウ豆を使用したものがおすすめです。
また、シニア期になると病気や体の衰えなどで、療法食やウェットフードを与えなければならなくなったりと、何かとフードに制限が出てきます。
それに備えて猫自身がなんでも食べられるように何種類かのフードも与えてみたり、猫の好みを把握するために猫の食いつきがいい味や食感のフードを見つけておくなども、シニア期への準備の一つになるかと思います。
シニア猫のキャットフードの選び方(7、8歳以降~)
シニア猫は以下のようなところに気をつけてキャットフードを選びましょう。
シニア猫は腎臓病にかかりやすくなるので、特にカルシウム・リン・マグネシウムの比率やバランスには注目しましょう。
- ミネラルバランス(カルシウム・リン・マグネシウム)
- 健康診断の結果や病気を踏まえて獣医師にも相談
- コンドロイチンやグルコサミン(関節の構成成分)
- オメガ3(関節、脳の活性化、血液さらさら)
- 低GI食材(肥満、血糖値上昇の対策)
【成分】栄養素でみるキャットフードの選び方
- タンパク質
- 脂質
- 食物繊維
- 灰分(ミネラル)
- 炭水化物
キャットフードの成分表までしっかり見ている方は少ないですが、実は原材料や成分値が一番そのキャットフードを正直に語ってくれています。
数値だけが並ぶ成分値はとっつきにくいですが、知っておくと一歩進んだキャットフード選びができるかと思います。
成分名 | 目安 | AAFCO成分基準 | |
---|---|---|---|
成分値 | タンパク質 | 30%以上 | 子猫 30%以上 成猫 26%以上 |
脂質 | 10~20% | 9%以上 | |
食物繊維 | 3~8% | - | |
灰分(ミネラル) | 5~9% | - | |
成分の比率 | Ca:P:Ma (カルシウム:リン:マグネシウム) | 1:0.8:0.08 | - |
オメガ6:オメガ3 | 5:1~10:1 | - |
中には50%以上の超高タンパクなキャットフードもあります。
ただし重い腎臓病のようなタンパク質の摂取を制限しなければならない猫の場合は例外です。
キャットフードの脂質
脂質は10~20%程度が一般的です。5~15%のキャットフードはヘルシーな印象です。脂質が20%を超えてくるキャットフードは高脂肪と言えます。
また脂質の中で注目なのがオメガ6脂肪酸とオメガ3脂肪酸です。キャットフードの理想的な比率はオメガ6:オメガ3 = 5:1~10:1の範囲だと言われています。
最近は3:1という見解もありまだ明確に分かっていないところもありますよね。
はい。魚系のキャットフードの場合、オメガ3脂肪酸がどうしても多くなってしまいがちです。
反対に肉原料がメインのキャットフードはオメガ3脂肪酸を摂取するために、オキアミやサーモンオイルなどを使用してオメガ脂肪酸の比率を調整しています。
キャットフードの食物繊維
はい、鈴木さんが言うような機能性を持たせたキャットフードでは食物繊維や、オリゴ糖、乳酸菌などが多く配合されていますね。
ただし、食物繊維が多すぎるキャットフードは消化器官に負担をかけ便秘や消化不良を悪化させる原因にもなるので、食物繊維が多すぎる場合には注意が必要です。
キャットフードの灰分(ミネラル)
キャットフードではミネラル(灰分)は5~9%が平均的です。
ミネラルは猫にとっても生命活動に必要不可欠な成分ですが、多すぎると病気の原因となってしまうので注意が必要です。
シニアの選び方でもお話しましたが、カルシウム・リン・マグネシウムの比率は特に注目してみておきましょう。理想的な比率は「カルシウム・リン・マグネシウム=1.2:1:0.08」です。
特に腎臓疾患や尿路疾患が心配される猫は、ミネラルの量やバランスによって腎臓病、腎不全、尿路結石、膀胱炎などのリスクに関わってきますよね。
成分表示にミネラルが細かく記載されていたら、比率は見ておきたいと思います。
キャットフードの炭水化物(糖質)
炭水化物源はどのような食材を使用するかがキャットフードを選ぶ上で重要なポイントで、アレルギー性が低く、血糖値の上昇度が低い(低GI)食材をつかったキャットフードがおすすめです。
アレルギーと血糖値に配慮した原材料としておすすめの食材が、エンドウ豆、サツマイモです。また、ジャガイモはGI値は高いもののカロリーは低く、腹持ちがよくてアレルギー性も低いため、次点でおすすめです。玄米は穀物なので米アレルギーがある猫にはNGですが、低GIでヘルシーな食材として知られています。また玄米はアレルギー性も低いと言われています。
【病気】病気を患っている猫のキャットフードの選び方
なるべく獣医師が指定する療法食やサポート食
そうですね。最も大事なのは、療法食は必ず自分で判断せず、獣医師さんや動物病院で診察を受ける、または相談してから与えることです。理由は飼い主さんの判断ミスの可能性があるからです。実は病気ではなかったり別の病気や原因があるかもしれません。
【おまけ】当サイトがおすすめするキャットフード
今回はキャットフードの選び方についてまとめました。実際、これをすべて考えて選ぶと非常に大変です。
愛猫にとって重要な点をおさえつつ下記のランキングで愛猫に合ったキャットフードを探してみてはいかがでしょうか。
おすすめ:ロニーキャットフード チキン
穀物 | グレインフリー |
ポイント | 鶏生肉とディハイドレイテッドチキンを66%使用。34種類の野菜、フルーツ、ハーブ |
実売価格 | 単品購入:5,203円(税込)/1.8kg 定期購入:4,477円(税込)/1.8kg 単品200g:999円(税・送料込) |
1kgあたり | 単品購入:2,890.5円/1kg 定期購入:2,487円/1kg |
第一原料 | 鶏肉 |
生産国 | ベルギー |
メーカー | 日本 |
販売元 | 株式会社ヒューマル/マッサンペットフーズ/マッサンのキャットフードの学校 |
ロニーキャットフードは1.8kgで4,257円(定期)、4,730円(単品)で販売されているベルギー産のグレインフリーキャットフード総合栄養食です。
チキン66%を使用していて、その内容も高品質な鶏生肉やディハイドレイテッドチキンを使用し、ミール類は使用していません。また、猫の消化性とアレルギーに配慮し、穀物不使用の原材料でまとめ、動物性タンパク質もチキンと卵のみとなっています()。野菜や果物、ハーブを使用し、香ばしい香りに食欲がそそられます。
原材料だけでなく成分だけでみても非常にバランスの良さが分かります。ミネラルバランスでも、カルシウム:リン:マグネシウム=1:0.8:0.1と理想値のバランスと近い数値で設定されています。
また、必須脂肪酸のオメガ6脂肪酸:オメガ3脂肪酸=3.5%:0.6%(5.83:1)も適切な比率(5~10:1)の範囲に入っています。
また、最近999円で200g少量パックの販売を開始し、通常サイズを購入する前にお試しすることができるようになりました。
おすすめ:オリジン キャット&キトゥン
穀物 | グレインフリー |
ポイント | 80%以上のパワフルな肉原料 |
実売価格 | 6,136円/1.8kg |
1kgあたり | 約3,409円 |
第一原料 | 新鮮骨なし鶏肉 |
生産国 | アメリカ(カナダより変更) |
メーカー | カナダ |
販売元 | チャンピオンペットフーズ社 |
オリジンのキャット&キトゥンは、世界中で販売されているアメリカ原産のキャットフード総合栄養食で、日本では1.8kgあたり6,123円で販売されています。
子猫から高齢猫までオールステージ対応で、原材料の90%が肉原料という非常にパワフルな原材料構成となっていて、タンパク質量も40%以上と他と比較しても非常に高タンパクとなっています。グレインフリーのため穀物アレルギーについては配慮されていますが、動物原料については様々な種類のものが配合されているので、アレルギー反応が出てしまった場合、特定が難しいので、アレルギーの出やすい子猫の時期よりも成猫以降の猫におすすめです。
カルシウム・リン・マグネシウムは1.2%:1%:0.1%(1:0.83:0.083)とほとんど理想的なバランスとなっています。
オメガ6脂肪酸:オメガ3脂肪酸=3.5:0.8(4.375:1)と少しオメガ3脂肪酸が多めの配合になりますが、ほとんど適正値に近いと言えます。
おすすめ:エリザベスキャットフード サーモン
穀物 | グレインフリー |
ポイント | ・サーモンとニシンを41%使用 ・魚系フードで崩れがちなオメガのバランスにも配慮 |
実売価格 | 単品購入:5,445円(税込)/1.8kg 定期購入:4,686円(税込)/1.8kg 単品200g:999円(税・送料込) |
1kgあたり | 単品購入:3,025円/1kg 定期購入:2,603円/1kg |
第一原料 | 生サーモン |
生産国 | ベルギー |
メーカー | 日本 |
販売元 | 日本 |
エリザベスキャットフードは、ロニーを販売するマッサンペットフーズの第二製品として登場した魚のキャットフード総合栄養食です。4,455円(定期)、4,950円(単品)で販売されているこちらもベルギー産キャットフードです。
サーモンとニシンを41%使用したグレインフリーフードす。魚系ではオメガ6、オメガ3のバランスが崩れがちですが、エリザベスは成分調整もしっかりされています。また、第一商品であるロニーと比べると、ややカロリーや脂質が控えめとなっているので、体重管理を考えている猫や、カロリーが気になる猫にもおすすめのキャットフードです。
まとめ
以上、キャットフードの選び方について、今回はかなり詳しく、いろいろな観点からご紹介してきました。これだけボリュームがあっても、正直、紹介しきれたとは言えません。